研磨技術は、モノづくりの起源であり、いつの時代でも最先端の加工技術として高性能モノづくりに貢献してきた。
本稿では、研磨の基礎を学んでもらい、その加工メカニズムを詳細に解説するとともに、どのようなところに導入されているか解説する。このようなことを理解した上で、最新のオプトメカトロニクス部品と研磨/CMPを高性能デバイスの製作プロセスにどのように適用され、どのような課題があるか、あるいはどこにビジネスチャンスがあるか、講演者の有するノウハウを含めて紹介する。
- はじめに
- 超精密ポリシング/化学的複合ポリシング (CMP) の位置づけと適用事例
- 超精密CMP技術の基礎
- シリコンウエハを例にした加工促進メカニズムと平坦化のためのパッド (研磨布) の要件
- 加工変質層 (加工ダメージ層) の発生メカニズムと評価方法
- 各種の機能性材料の超精密ポリシングの適用例 ―コロイダルシリカポリシングを含めて―
- その他の着目技術
- 超LSIデバイスウエハと多層配線を目指すプラナリゼーション (平坦化) CMP技術
- デバイスウエハの動向と平坦化CMPの必要性
- 平坦化CMPの基本的考え方と平坦化CMPの事例
- Cu/Low-k材料のCMP
- シリコンウエハのナノトポグラフィー
- その他の最近の話題
- ガラス基板の研磨の最近の課題とこれからの研磨プロセスに向けて
- ガラス研磨用スラリーの最近の動向
- セリアスラリーによるガラス基板の基本的研磨特性
- セリアスラリーに替わる代替材料の検討
- 研磨環境コントロール型CMP装置による実験
- 粗大砥粒スラリーと砥粒分散剤の効果
- 新規パッド溝パターンの開発
- 新しい加工雰囲気を制御するベルジャー型CMP装置 ―新しいCMP技術を目指して―
- Si、SiO2、Cu、サファイア、SiCなどの加工事例
- パワーデバイス用SiC単結晶の光触媒反応アシストCMP特性
- その他
- まとめ ―研磨/CMP関係の市場動向―