CO2を用いた化学品、高分子材料の合成とその応用

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発電所などから出る二酸化炭素を分離・回収して再利用する技術に注目が集まっています。
本セミナーでは、二酸化炭素の化学的利用に関する近年の技術、実例と今後の展望、CCUS/カーボンリサイクルのロードマップ、政策を事例と共に整理して解説いたします。

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プログラム

第1部 CCUS・カーボンリサイクルの展望 化学品製造を中心に

(2022年1月24日 10:30〜12:10)

 最近、注目を集めているCCUS/カーボンリサイクル技術について二酸化炭素排出抑制の効果などマクロ的な見地からその動向をとらえることを主眼としたい。

  1. CCUS/カーボンリサイクルの背景
    1. 世界における二酸化炭素排出増加とパリ協定
    2. CCUS/カーボンリサイクル技術の全体像
    3. 各国のロードマップや政策支援の状況
  2. 二酸化炭素から生成される化学品
    1. メタノール
    2. 含酸素化合物
    3. 高分子化合物
      1. パラキシレン
      2. ポリカーボネート
      3. ポリウレタン、他
  3. 内外企業の化学品製造に向けた取り組み
    1. 海外におけるプロジェクトや企業の動向
      • Carbon2Chem
      • CRI社
      • LanzaTech社 他
    2. 日本国内におけるプロジェクトや企業の動向
      • 富山大学
      • 旭化成 他
  4. 展望と課題
    1. 製造コスト
    2. 原料調達
      • 水素
      • 二酸化炭素
    3. 社会における受容性

第2部 二酸化炭素からの直接ポリマー合成に有効な触媒プロセスの開発

(2022年1月24日 13:00〜14:40)

 地球温暖化問題から二酸化炭素の削減は世界的な課題である。二酸化炭素をC1炭素資源とみなし、化学品として固定化することができれば、資源多様性の観点から有効な技術となり、また、二酸化炭素の化学固定にも寄与する技術となる。  本講演では、二酸化炭素の非還元的変換技術として、我々が開発してきた酸化セリウムを触媒として用いたカーボネート類への変換技術を概説し、特に、二酸化炭素とジオールからの直接ポリカーボネート合成の触媒技術に関して詳しく説明する。

  1. 二酸化炭素の化学的変換手法
    1. 二酸化炭素化合物の基本
    2. 還元的変換手法
    3. 非還元的変換手法
  2. 酸化セリウムを用いた二酸化炭素の非還元的手法による化学品合成
    1. カーボネート合成
    2. カーバメート合成
    3. ウレア合成
  3. 酸化セリウムを用いた二酸化炭素からの直接ポリマー合成
    1. 脱水剤を用いたポリマー合成
    2. 脱水剤を用いないポリマー合成

第3部 二酸化炭素・二硫化炭素を用いた高分子材料の合成とその応用

(2022年1月24日 14:50〜16:30)

 二酸化炭素とイオウは豊富な天然資源であり、機能性材料の原料となるが、十分に活用されていない。  そこで、本講では、二酸化炭素と、その同族体でイオウから簡便に得られる二硫化炭素を原料にした高分子材料の合成について紹介する。二酸化炭素の活用法としては、エポキシとの反応により得られるカーボネートの合成を利用した、ポリヒドロキシウレタンならびに含カーボネートポリマーの合成と応用について述べる。二硫化炭素の活用法としては、貴金属捕集性ポリマーならびに高屈折率ポリマーの合成と機能について述べる。

  1. 豊富な資源を用いる材料の設計
    1. 非石油資源の活用
    2. 二酸化炭素を利用する材料の開発
    3. 二硫化炭素を利用する材料の開発
  2. 二酸化炭素を用いる五員環カーボネート構造を持つポリマーの合成
    1. 二酸化炭素とエポキシドの反応による五員環カーボネートの合成
    2. 五員環カーボネート構造を持つポリマーの合成と応用
  3. 五員環カーボネートとアミンの反応を利用するポリヒドロキシウレタンの合成とその応用
    1. ポリヒドロキシウレタンの合成
    2. ポリヒドロキシウレタンの反応
    3. ポリヒドロキシウレタンの応用
      • 発泡材料
      • 生体材料など
    4. 五員環カーボネートを利用する両末端反応性脂肪族ポリウレタンの合成
  4. 二硫化炭素とエポキシドの反応を利用する含イオウポリマーの合成
    1. 高屈折率有機 – イオウ?無機ハイブリッド材料の合成
    2. 貴金属捕集性ポリマーの開発
  5. まとめ

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