昨今、ますます経済のグローバル化が進む中、多くの企業が幅広く海外との直接取引を行っています。欧米をはじめアジアにおいても英文契約書が数多く利用されており、国内の和文契約と大きく異なるその契約には予想外のリスクがあり、思わぬトラブルに巻き込まれることがあります。国際取引に携わる全ての方にとり、英文契約書に関する基本的知識の修得は必須事項です。
今回は、前回講義で開催時間が短いとの声を多くいただきましたので、全2回コースにて、より深く英文契約の知識と応用力を身につけていただける講座を準備いたしました。
第1回目の講義では、最低限の英文契約知識と押さえたい実務事項とコツを基礎から学び、さらに英文契約書の多くに共通して使われる条項の重要性や起案例、トラブル事例を、ビジネスユーザからよく頂く質問を交えながら詳説します。
また、第2回目の講義では、レター・オブ・インテント、秘密保持契約及び物品売買契約を題材に、ドラフティング時の留意事項を、実際の起案例やトラブル事例を紹介しながら、分かりやすく解説致します。
第1回 【基礎編】これは押さえたい英文契約の基礎知識
(2012年4月11日 15:00~17:00)
- 英文契約書とは
- 国際取引契約の特徴
- 国内取引との違い
- 外国法の特長
- 契約交渉時の留意点
- 英文契約書の読み方のコツ
- 英文契約が長い理由
- 特有の用語、語句、慣用句
- 雛形の使い方
- 英文契約書の種類
- 英文契約書の構造
- 英文契約書一般に共通の条項
- 当事者の表示
- 前文の意義
- 定義条項
- 表明保証
- なぜ一般条項に注意が必要か
- 準拠法と紛争解決条項
- 補償
- 譲渡禁止条項
- 完全合意条項
- 複数原本条項
- 署名
- トラブル事例集
- 相手会社の存在を証明できないケース
- 善意で用意した翻訳によるトラブル
- 仇になった誠実協議条項
- 契約書の調印ができないままの実務先行
- 質疑応答
第2回 【実践編】実際の起案例やトラブル対処法
(2012年4月18日 15:00~17:00)
- レター・オブ・インテント
- 本契約に盛り込む条件の骨子
- 今後の作業内容とスケジュール
- 独占交渉権
- 拘束力
- 秘密保持契約
- 開示の目的
- 開示の範囲と開示義務
- 秘密情報の特定
- 開示情報の取扱い
- アクセス権者の制限
- 秘密の例外
- 秘密情報の返却、廃棄
- 秘密情報を利用した発明等の取扱い
- 売買契約
- 対象製品の特定
- 将来の受発注量の縛り
- 独占取扱
- インコタームズの意義
- 信用状の意義と限界
- 不良品の責任、付保責任
- 知財侵害対応条項
- トラブル事例集
- LOIで意図された目的が達成できなかった場合
- アップグレード品は契約対象外?
- 仕様特定の難しさ
- 納期遅延か納期の延期か
- LC (信用状) でも詐欺に遭う?
- 質疑応答
前回 (2011年7月、8月開催) 参加者の意見* 感想 (抜粋)
- 説明や、資料がとてもわかりやすかった
- 知っていた内容も併せて整理することができた
- 契約書締結のうえでの参考にしたい
- 質問できたのが良かった
- アドバイスは職場に持ち帰ります
- 海外企業と訴訟問題が発生した場合の対応方法を知ることが出来た