本セミナーでは、におい・嗅覚の基礎から解説し、においの物性や人に及ぼす影響・官能評価、応用展開、最新技術動向について詳解いたします。
(2012年3月8日 10:30~12:00)
多くの生物にとって、においや香りは、食べ物や敵味方のシグナルであるが、人間にとっては、料理をおいしく食べ、季節の移ろいを感じるもととなるものであり、生活のQOLを大きく左右する。 近年、においを感じる嗅覚のメカニズムが分子から脳まで様々なレベルで明らかになりつつある。 本セミナーでは、においが外界から鼻腔空間に入ってきて嗅上皮の粘膜に溶け込み、嗅神経細胞にでている嗅覚受容体を刺激し、その信号が嗅覚の一次中枢である嗅球へ伝えられて、最終的に高次脳で情報処理されてにおいの感覚ができあがるまでの一連の流れにそって、現在、知られている知見を概説する。 また、においによる生理的な効果、生理状態が与える香りの感じ方の変化、そして体調による体臭の変化など、身体のバロメーターとしての匂いや香りの存在意義にもふれる。
(2012年3月8日 12:45~14:15)
生活環境のにおいに関しては、これまであまり気にされていなかった身近なにおいが気にされ始め、時として苦情の対象にすらなる場合がある。 室内では建物の高気密化が進み、においが残留しやすくなったとも言われている。 また、高齢社会を迎え介護環境に注目が集まり、介護環境特有のにおいの問題も取り上げられるようになってきた。 本セミナーでは、室内における臭気源、臭気の測定・評価方法、臭気の発生特性などの臭気に関する基礎知識を解説するとともに、臭気対策を検討する際に必要な臭気の発生量、許容レベルの考え方を解説し、既往の研究によって求められている基準値 (許容レベル) を紹介する。 また、臭気の制御方法の考え方を解説し、臭気の測定・評価事例を紹介する。
(2012年3月8日 14:30~16:00)