本セミナーでは、電磁波の吸収体、遮蔽材、透過材の設計技術について基礎的な事柄を重視して解説いたします。
本講演では、電磁波の吸収体、遮蔽材、透過材の設計技術について、電波工学が専門ではないエンジニアの方々を対象とし、基礎的な事柄を重視して解説を行います。近年の情報通信システムである5Gや自動車レーダなどを念頭に置き、数GHzからミリ波をカバーする周波数帯において、電磁波の吸収材、遮蔽材、透過材などの設計基礎を習得することを目的に、電波伝搬基礎、等価回路の作り方、設計の考え方、設計例を解説します。簡単な数学を用いますが、セミナーで説明しますので事前の準備等は不要です。 まず、電波伝搬の基礎事項である周波数と波長、波動インピーダンス、伝搬定数と誘電率や透磁率などの関係について解説し、反射、透過、整合などの電波伝搬現象を説明します。本セミナーでは層構造を基礎行列で表現することで、反射 ・ 透過係数の計算を行うと同時に、等価回路の作成をします。このやり方により、電波吸収体、電磁遮蔽材、透過材は共通の方式で取り扱うことができます。 電波吸収体については、単層形と2層形に分けて、マイクロ波からミリ波帯を対象とした設計法の考え方、設計例を紹介します。透過材については、全透過条件と構成例、斜め入射における全透過設計例について解説します。電磁遮蔽については、近傍界・遠方界の説明、導電材の遮蔽特性、金属筐体の遮蔽特性などについて解説します。