本講演で取り上げるべき最大のテーマは、わが国のコンテンツ業界がいかにして低迷から脱却するかを考えることであろう。「知的財産推進計画2011」に明記された「クールジャパン」構想は、果たして本当に救世主となるのか? アジアやヨーロッパでは日本製コンテンツに対する関心が高まっている中、どのようなライセンス契約が必要となるのか? 考えるべき課題をもとに、具体的に検証したい。 一方で、日本版フェアユースの導入、あるいは著作権の保護期間延長や非親告罪化への検討など、大きく揺れている日本の著作権制度が、コンテンツ業界の将来にどのような影響があるのかについても、検討を試みたい。
(2012年3月16日 15:30~17:00)
商品化権ビジネスが冬の時代を迎えた、といわれるようになって久しいが、昨今は新たな動きが生まれてきた。アジアン・マーケットやヨーロッパ諸国における、日本原産のコミック、アニメキャラクターの隆盛がわが国政府からも「クールジャパン」と名付けられて期待されているからである。 本講演では、有名外国キャラクターが伸び悩む中、日本のキャラクターが延びているのはなぜか、今後のコンテンツ・ビジネスはどう動くのか、アジアのマーケットに参入する際の契約はどうあるべきか、などを考える。