本セミナーでは、高収益企業の事例と考え方を詳解いたします。
「新しい飯の種を考えろ」。どの企業においても、これが永遠の課題である。しかし、今から2年先3年先を考えても、殆どの場合はすでに他社が先行している。今実現している新規のデバイスについては、基本的な原理やアイデアは10年以上前から検討されているモノがほとんどである。かといって、実現するかどうか分からないようなものを、手当たり次第に次々と研究するわけにもいかない。そこで「先読み」とそれに対するファーストアクションが重要となる。まず重要なのは、「何を先読みするか」である。 企業は通常、自社の技術の延長線上で未来予測をし、研究テーマを決めがちであるが、ポイントは、「エンドユーザ」の未来を予測し、そして次にファーストアクションとして「サービス」「製品全体」「エンドユーザを包囲する」「バリューチェーン全体」の権利 (特許) を、アイデア・コンセプトとして包括的に、あらかじめ取得することである。これを私は「先読み」の「バリューチェーン特許」戦略と呼ぶ。特許による技術的優位性の確保という間接的な方法ではなく、ダイレクトに市場を支配するために特許を取得するのである。 10年先に勝てるかどうかは「先読み」と「バリューチェーン特許」戦略にかかっている。本セミナーでは、携帯端末用通信モジュールで圧倒的なシェアと高収益を誇るクアルコムの事例を中心に、長期間にわたり高収益を確保するために必要な戦略の立て方のほか、従来の経営学のフレームワーク (3C、5Fなど) に知財戦略を組み込み、具体的な活動に落としこむための考え方を紹介する。 今回は、2011年8月開催時にご質問の多かった、BtoBとBtoCそれぞれのビジネスモデルに応じた知財戦略、その違いについても、詳しく解説する。