本セミナーでは、構成材料開発の方向性を辿ると共に原材料・製造コストを展望し、日本企業がリチウムイオン電池事業で今後も伸長していくためのヒントを提示する。
(2012年3月28日 13:00~14:40)
高出力・大エネルギー容量蓄電システムの研究開発動向を、環境低負荷自動車 (ハイブリッド車 (HV) 、プラグインHV、電気自動車) における二次電池を中心にして述べる。 これらの自動車のエネルギーシステムの核心となる、リチウムイオン電池 (LIB) の研究開発動向を電極材料及び電解質材料の視点で言及する。 続いて、LIBの性能を大幅に上回ることが期待される革新的二次電池や、高出力で充放電繰り返しサイクル寿命などに優れる大エネルギー容量キャパシタの研究開発動向についても紹介する。 最後に、さらに、リチウム資源の供給と自動車用需給の動向についても展望する。
(2012年3月28日 14:50~16:30)
2011年を一つの起点として、リチウムイオン電池 (セル) の本格的な生産が始まった。EV、HVとPHV用電池、そして目下のエネルギー危機の切り札としての自然エネルギー蓄電は、グローバルの中における日本の存在をかけて取り組まれている。 この中で、電池とその材料関係をビジネスチャンスとして生かして行くには; 1.高性能 2.安全性 そして日本の弱点である 3.コストであろう。前2者は、多くの材料技術である正負極や電解液、セパレーターなど、日本が20年に間に蓄えたサイエンスとテクノロジーであり、アジアの諸国がコピーしてもデッドコピーにしかならない。一方でコスト、これは半導体、液晶、ソーラ..なんと日本が勝てる試合に負けた生々しい記憶が残っている。 本セミナー第2部においては、第1部で提示された技術問題を受けて。実際に多数の原材料を組合せ、複雑な工程を経て生産されるリチウムイオン電池 (セル) のコストを、原材料コストと製造コストに区分して解析し、現状と中長期的な見通しを提案したい。