第1部 高密度表面波励起プラズマによるフッ素樹脂の表面改質技術
(2021年11月30日 10:30〜12:00)
プラズマは低温で様々なプロセスを実現できる点において大きな利点を有しており、樹脂など熱に弱い材料のプロセスとして非常に有望である。一方で、表面処理の性能を最大限に生かすにはプラズマ装置の工夫・最適化も重要である。
本講座では、マイクロ波を用いたプラズマに着目し、減圧装置を用いた高密度プラズマ生成法を述べるとともに、プラズマによるPTFEをはじめとした樹脂の表面改質について述べる。さらに、本講演者は大気圧環境において樹脂表面を容易に改質できるフィルムプロセスに適応した幅広処理用の高密度マイクロ波プラズマ源を独自に開発しており、その装置の原理と特長、表面処理の例についても述べる。
- 高密度減圧マイクロ波プラズマの生成法
- 表面波プラズマとは
- 表面波プラズマの生成法
- 表面波プラズマの生成例とその特徴
- 表面波プラズマによる表面改質
- ポリイミドの表面改質
- PTFEの表面改質
- 大気圧マイクロ波プラズマによる幅広表面処理
- 幅広処理用高密度大気圧マイクロ波プラズマの生成法
- 大気圧マイクロ波プラズマによる高速表面処理
第2部 大気圧プラズマ複合プロセスによるフッ素樹脂フィルムの接着性向上技術
(2021年11月30日 13:00〜14:30)
本講座では、はじめに大気圧プラズマの発生方法と発生メカニズムの基礎について実例をあげわかりやすく解説します。次に講師が開発した大気圧プラズマ複合表面処理プロセスの原理と方法を、通常のコロナ処理やプラズマ処理プロセスとの差異を明確にしながら、わかりやすく解説します。さらに大気圧プラズマ複合プロセスによるフッ素樹脂フィルムの接着性向上技術の実施例を取り上げ、通常のコロナ処理やプラズマ処理プロセスでは得られない高い接着強度が得られることを示します。以上の内容に関し、受講後、類似の開発を直ちに始めることができるような具体的情報を提供します。
- 大気圧プラズマの発生方法と発生メカニズムの基礎
(大気圧プラズマ発生法の基礎知識)
- プラズマとは?
- プラズマの種類
- 大気圧プラズマの発生法
- パルス放電方式
- 沿面放電方式
- プラズマジェット電極
- コロナ放電プラズマ装置と電子回路
- 電流電圧波形
- コロナ放電とプラズマによる表面処理
- 大気圧プラズマ複合プロセスによるフッ素樹脂フィルムの接着性向上技術
(大気圧プラズマ表面処理の産業応用技術)
- フッ素樹脂の特性
- プラズマグラフト重合とは
- フッ素樹脂フィルム処理の実験装置と実験条件
- 接触角による親水性評価
- はく離試験による接着性評価
- 電子顕微鏡による表面写真撮影
- 従来技術 (ナトリウム – アンモニア処理等) との比較
- テフロン表面へのめっきについて (プラズマ複合めっき処理)
- A4コロナ表面処理のデモンストレーション
- 3電位電極間プラズマによる表面処理
- ESCA (XPS) による表面分析評価
- FT – IRによる表面分析評価
- ブチルゴムへの接着 (医療器具への応用)
- 処理PTFEとブチルゴムの接着強化反応
第3部 熱アシストプラズマ処理によるフッ素樹脂の表面改質と接着性向上
(2021年11月30日 14:45〜16:15)
本講座では、プラズマ処理によるフッ素樹脂の表面改質 (接着性向上) の動向について、先行研究 (学術論文) を交えながら概説します。これらの先行研究に対して、講演者が開発した「熱アシストプラズマ処理」の研究成果 (接着性向上効果) について紹介します。そして、プラズマとは何かを説明し、プラズマ処理した表面を分析する手法およびデータの見方について説明します。その上で、「熱アシストプラズマ処理」が従来のプラズマ処理と比較して、どう違うのかを説明し、フッ素樹脂の接着性を向上する上で重要なポイントについて解説します。
- 先行研究 (プラズマ処理による樹脂の接着性向上)
- フッ素樹脂以外の樹脂に対するプラズマ処理と接着剤を介した接着
- フッ素樹脂以外の樹脂に対するプラズマ処理と直接接着
- フッ素樹脂の接着性向上に関する学術論文の動向
- フッ素樹脂に対するプラズマ処理と接着剤を介した接着
- フッ素樹脂に対するプラズマ処理と直接接着
- これまでの研究成果
- ゴムとフッ素樹脂の直接接着
- ゴムを介した金属板・ガラス板とフッ素樹脂の接着
- 銅めっき膜とフッ素樹脂の直接接着
- 金属インク膜とフッ素樹脂の直接接着
- 金属ペースト膜とフッ素樹脂の直接接着
- 金属スパッタリング膜とフッ素樹脂の直接接着
- 超平滑金属箔とフッ素樹脂の直接接着
- 接着強度のまとめ
- 熱アシストプラズマ処理
- プラズマとは
- プラズマ処理した表面の分析手法
- プラズマ処理中の圧力
- プラズマ処理中の温度
- プラズマ処理中の酸素濃度
- プラズマ処理後の表面グラフト重合
- 今後の展望
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
- 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
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アカデミック割引
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日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。
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- 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
- 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
ライブ配信セミナーについて
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