1日で理解する量子コンピュータ

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本セミナーにおいては、量子コンピュータの基礎と最新研究開発動向について解説いたします。
また、商用化に向けた問題点や技術的課題、量子コンピュータビジネスの可能性について議論いたします。

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プログラム

2019年にアメリカ政府は、国家量子イニシアチブ法が法制化しました。また内閣府は2020年に量子技術イノベーション戦略を策定し、量子コンピュータ研究開発を重点化する方針を示しました。さらに、2021年に国内企業24社が「量子技術による新産業創出協議会」を設立し、量子技術基盤確立に向けた産学官による取り組みを開始しました。そのため、最近量子コンピュータに過剰なまでの大きな注目が集められています。  量子コンピュータとは、量子力学原理を情報処理に積極的に利用したコンピュータのことです。量子コンピュータを用いると、因数分解、機械学習、量子化学計算、量子多体系シミュレーション等の特定の数学的問題を高速に解くことが可能となります。そのため、Google, Intel, IBM, Microsoft, Alibaba, GlobalFoundriesといった国際的大企業やRigetti Computing、Ion Q、XANADU、Psi Quantum、本源量子などのスタートアップが量子コンピュータ開発やビジネス展開に向けた取り組みを行っています。しかしながら、誤り耐性機能を搭載した実用的大規模量子コンピュータを実現するためには、少なくとも20〜30年以上の長い時間が必要であると考えられています。  本セミナーにおいては、量子コンピュータの基礎から最新研究開発動向まで非専門家向けに可能な限りわかりやすく解説を行います。また、量子超越性実証、ノイジーな中規模量子デバイス (NISQ) 、誤り耐性量子コンピュータのためのトポロジカル表面符号などの最先端トピックスに加えて、実用化に向けた技術課題、ビジネス展開の可能性についても紹介を行います。また、大型希釈冷凍器、クライオCMOS制御回路、標準CMOSプロセスを用いた量子ビット製造技術、ウエハスケール極低温自動検査技術などの今後注目すべき量子周辺技術についても解説を行います。

  1. 今何が起こっているのか?
    1. 超伝導量子コンピュータにおける量子版ムーアの法則
    2. HoneywellとIonQのイオントラップ量子コンピュータ
  2. 量子コンピュータ入門:初級編
    1. 量子力学のための数学基礎 (ベクトルと行列)
    2. 量子力学の基礎
    3. 量子コンピュータの歴史
    4. 量子ビット
    5. 量子チューリング機械
    6. 量子論理回路
    7. 量子アルゴリズム
    8. 量子コンピュータハードウェア
  3. 量子コンピュータ入門:中級編
    1. 量子誤り訂正とトポロジカル表面符号
    2. 量子超越性とGoogle及び中国の実証実験
    3. NISQ (ノイジーな中規模量子デバイス)
    4. NISQ向け量子/古典ハイブリッドアルゴリズム
    5. 量子化学計算への応用
  4. 最新研究開発動向と最先端トピックス
    1. 世界の政策と国家プロジェクト
      • 米National Quantum Initiative法
      • EU Quantum Flagshipなど
    2. 国内の政策と国家プロジェクト
      • 量子技術イノベーション戦略
      • Q-LEAP
      • ムーンショット
      • NEDO次世代コンピューティングなど
    3. 量子コンピュータ開発に取り組む国内外企業
    4. 超伝導量子コンピュータ
    5. シリコン量子コンピュータ
    6. イオントラップ量子コンピュータ
    7. 光量子コンピュータ
    8. ダイヤモンド量子コンピュータ
    9. 量子クラウドサービス
      • IBM Q
      • Rigetti QCS
      • Alibaba Quantum Cloud
      • Amazon Braket
      • Microsoft Azure Quantum Cloudなど
    10. 量子コンピュータソフトウェア開発環境・プログラム言語
  5. 課題と展望
    1. 実用的量子コンピュータ実現のための技術課題
    2. 今後注目すべき重要技術
      • 大規模集積化プロセス
      • 大型希釈冷凍機
      • クライオCMOS制御回路
      • 極低温自動検査技術など
    3. 量子産学官連携
    4. 量子人材育成

受講料

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アカデミー割引

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