AIを活用した実験工程の効率化と実験の自動化・自律化の方法

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本セミナーでは、機械学習を用いた実験工程効率化の方法、全自動・遠隔操作で研究を進められる体制の構築について詳解いたします。

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プログラム

第1部. 機械学習を用いた実験工程の効率化

(2021年11月11日 10:00〜11:30)

 製造業や創薬などの様々な実問題において、実験工程 (計画) を効率化することは重要な問題である。近年、機械学習 (またはAIと呼ぶこともある) を用いた実験工程の効率化に関する研究が盛んに行われている。  本講演では、ベイズ最適化と呼ばれる機械学習アルゴリズムを用いて、最適な実験条件を効率的に探索するための方法について紹介します。特に、実験条件がすべて制御できる場合と、一部の条件が制御できない場合のそれぞれにおいて、実応用上重要となる最大化問題と高品質領域推定問題の2つに焦点を当てながら解説いたします。

  1. はじめに
  2. ブラックボックス関数について
  3. ベイズ推測に基づいた実験条件の最適化 (ベイズ最適化) に関して
  4. ガウス過程回帰を用いたベイズ最適化
    1. 実験条件のすべてが制御可能変数である場合
      1. 最大化問題に関するベイズ最適化
      2. 領域推定に関するベイズ最適化
    2. 実験条件の一部に制御不能変数がある場合
      1. 制御可能変数に対する最大化問題に関するベイズ最適化
      2. 制御可能変数に対する領域推定に関するベイズ最適化
    3. 制御不能変数に対する情報が不足している場合
      1. 制御可能変数に対する分布的ロバストな最大化問題に関するベイズ最適化
      2. 制御可能変数に対する分布的ロバストな領域推定に関するベイズ最適化
  5. 関連する話題についての紹介
    1. 複数のブラックボックス関数を扱う場合 (多目的ベイズ最適化)
    2. 実験条件 (入力変数) が非常に多い場合 (高次元ベイズ最適化)
    3. 一度に複数の実験条件で実験を行う場合 (バッチベイズ最適化)
    4. 別に行った実験結果の情報を流用する場合 (マルチタスクベイズ最適化)
    5. 理論保証に関して
    6. 様々な実応用例に関して
  6. まとめ

第2部. 実験の自動化・自律化によるラボ業務の革新とその導入、活用のポイント

(2021年11月11日 13:00〜16:00)

 日本は少子高齢化が進み、人手不足が顕在化しているうえ、働き方改革により、短時間で最大の成果を出すことが強く求められています。さらに、コロナ禍を契機に、全自動、遠隔操作で研究を進める体制の構築が急務となります。すなわち、今、日本の研究開発は「変革」を求められています。重要なことは、日本の強みである「化学や材料に関する勘・コツ・経験」とマテリアルズインフォマティクス、人工知能 (AI) 、そして、ロボット技術を組み合わせて、「日本にノウハウやデータ」が自然に集まる仕組みを作ることです。  本講演では、ロボット、AI、研究者のそれぞれが「協働」するラボ=デジタルラボラトリの基礎と実験の自動化・自律化に関する動向・導入事例に関して紹介します。

  1. 背景 AIやロボットを活用した研究開発の重要性
    1. 材料合成における現在の課題 ?探索空間の多次元化?
    2. AI、ロボット、研究者が協働するデジタルラボラトリとは
    3. ロボットの日常への進出 ?ロボットの値段は安くなっている?
    4. デジタルラボラトリが研究環境に与えるインパクト
  2. AIやロボットを活用した研究開発に関する世界の動向
    1. AI・機械学習とは何か ?言葉の整理?
    2. マテリアルズインフォマティクス
    3. ロボットを用いた「自律的」物質合成とは
    4. バイオ系におけるAI・ロボットを活用した研究開発
    5. 有機材料におけるAI・ロボットを活用した研究開発
  3. AIとロボットを活用した無機・固体材料研究に関する一杉・清水研の取り組み
    1. ベイズ最適化の基礎
    2. ベイズ最適化とロボットを活用した全自動薄膜合成・評価装置の紹介
    3. AI・ロボットを活用したNb:TiO2薄膜合成
    4. ベイズ最適化による合成条件最適化のシミュレーション例
    5. 人間ドックの材料版: マテリアルドック
    6. 多次元空間における材料地図の概念
    7. AIを活用したイオン伝導度評価手法の開発
    8. AIやロボットを研究開発の現場に導入するまでの道筋
  4. まとめ

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