Mixed Matrix Membrane (MMM) の透過機構と作製、評価

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本セミナーでは、MMM について取り上げ、MMMの気体透過分離モデル、性能の実際、実用化に向けた課題・問題点について詳解いたします。

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プログラム

第1部 Mixed Matrix Membraneの作製とその気体透過分離特性

(2021年11月12日 10:30〜12:30)

 気体の膜分離には高分子膜が実用化されているが、現状よりも高い性能を示す高分子膜の実用化は難しい。既に非常に高い性能を示す無機膜が開発されているがコストが高く普及には至っていない。無機微粒子を高分子膜に分散させたMixed Matrix Membrane (MMM) は比較的低コストで従来の高分子膜よりも高い分離性能を示すと期待され研究が続いている。本講座ではこのMMMの基礎と現状、および問題点を解説する。

  1. 膜による気体分離技術の概要
    1. 従来の気体分離技術と膜分離技術
    2. 気体分離膜の性能評価項目
    3. 気体分離膜の分類
    4. 気体の膜透過メカニズム
  2. Mixed Matrix Membrane (MMM) とは
    1. MMMの考え方と構造 (フィラーとマトリックス)
    2. 予想される透過分離性能
    3. 報告されているMMMの性能
  3. MMMの問題点
    1. フィラーとマトリックスの界面における隙間
    2. 凝集したフィラー粒子間の隙間
    3. フィラーの膜中の分散性
  4. MMMの作り方
    1. 高分子膜の作り方
    2. MMMの作製手順
  5. MMMの各論
    1. ゼオライトをフィラーとするMMM
    2. MOFをフィラーとするMMM
    3. シリカをフィラーとするMMM
    4. ゴム状高分子をマトリックスとするMMM

第2部 CO2分離に向けた多孔性ナノ粒子とポリマーハイブリッド膜の設計

(2021年11月12日 13:30〜15:00)

 2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向け、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの抜本的な排出量の削減が求められます。本セミナーでは、高分子膜分離技術について紹介し、特にCO2分離に向けた多孔性ナノ粒子とポリマーハイブリッド膜であるMixed Matrix Membraneについて解説します。

  1. CO2回収分野における膜分離技術の重要性
  2. 二酸化炭素回収貯留技術 (CCS)
  3. 二酸化炭素回収技術
  4. 高分子膜分離技術
  5. 高分子膜分離材料に求められる特性と課題
  6. Mixed Matrix Membraneの特長
  7. Mixed Matrix Membraneの課題
  8. Mixed Matrix Membraneの作製
  9. Mixed Matrix Membraneの構造観察
  10. Mixed Matrix Membraneのキャラクタリゼーション
  11. Mixed Matrix Membraneの気体透過性能
  12. Mixed Matrix Membraneの分離性能
  13. Mixed Matrix Membraneの透過挙動解析
  14. 高分子分離膜材料における自由体積理論
  15. Mixed Matrix Membraneの実ガスを想定した混合ガス試験 (水の影響)
  16. Mixed Matrix Membraneの実ガスを想定した混合ガス試験 (酸性ガスの影響)
  17. まとめと展望

第3部 Mixed Matrix膜の構造とガス分離過程の分子シミュレーション

(2021年11月12日 15:15〜16:15)

 Mixed Matrix膜について、透過理論に基づく解析モデルについて解説するとともに、分子シミュレーションによる膜構造の研究、透過現象の研究について紹介します。Mixed Matrix膜の膜構造を分子レベルで理解し、透過現象を理論的に解析するためのの基礎と最先端の研究を紹介します。

  1. Mixed Matrix膜の概要
    1. 構造という観点から
    2. 理論的解析方法
    3. 分子シミュレーションの応用について
  2. Mixed Matrix膜の解析的透過モデル
    1. 透過モデルの概要
    2. 透過モデルの解析式
  3. Mixed Matrix膜の構造
    1. 分子シミュレーションによる評価
    2. 透過機構との関連性
  4. Mixed Matrix膜の分子レベルでの透過機構
    1. 吸着の分子シミュレーション方法
    2. 拡散の分子シミュレーション方法
    3. 膜透過の分子シミュレーション手法
    4. 分子シミュレーション結果
    5. 透過パスについての考察

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