プラスチック成形品、フィルムにおける残留応力・歪み発生メカニズムとアニール処理による対策

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本セミナーでは、プラスチック成形における残留応力発生の原因と対策、 「厚み、形状、素材の分子構造」との相関、「アニール処理の3要素 (張力、温度、滞留時間) 」の調整のコツ、アニール処理で除去できない歪み、アニール処理で陥りやすい失敗例について詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 アニール処理による高分子の高次構造変化 – そのメカニズムと解析

(2021年11月16日 10:30〜12:30)

 高分子固体に関する基礎的な事項を簡単に復習したのちに、アニール効果の原因である高分子の緩和現象について解説する。さらに、高分子の低温結晶の事例を紹介する。

  1. はじめに
    1. 高分子の高次構造
    2. 高分子の熱的性質
    3. 融点について
  2. ガラス転移とエンタルピー緩和
    1. ガラス状態とガラス転移
    2. エンタルピー緩和
    3. ガラス状態のダイナミクス
    4. 粘弾性に現れる緩和現象
  3. 低温結晶化
    1. 結晶化挙動の温度依存性
    2. 低温結晶化

第2部 プラスチック成形品の残留応力・ひずみとアニール処理

(2021年11月16日 13:30〜15:15)

 押出成形における残留ひずみには、冷却ひずみ、配向ひずみ、熱ひずみなどがある。過大な残留ひずみが存在すると、ストレスクラック、そり、光学ひずみなどを誘発する。  本講では残留ひずみの発生機構およびアニール処理を含めた低減対策について述べる。

  1. 残留ひずみに関係する樹脂特性
    1. 応力緩和
    2. 圧力・比容積・温度特性
  2. 残留ひずみ、残留応力の発生原理
  3. 押出成形と残留ひずみ
    1. 押出工程と圧力、樹脂温度変化
    2. 残留ひずみと低減対策
    3. 冷却ひずみ 2) 配向ひずみ 3) 熱ひずみ
    4. 残留ひずみと製品品質
    5. 残留ひずみ測定法
  4. アニール処理
    1. アニール処理による残留応力低減
    2. アニール処理条件
    3. アニール処理の方法

第3部 アニール処理による樹脂・フィルムの面歪み、および透視歪みの計測・解析技術について

(2021年11月16日 15:30〜16:30)

 樹脂・フィルムの微小な表面歪みや透視歪みを、複数の縞パターンを投影して、そのゆがみを解析することによって高感度に定量化する技術を紹介します。従来、官能検査に頼っていたヒケ、ウェルドラインによる歪みの計測可視化やアニール処理前後の歪み量変化についても定量測定・評価をします。

  1. 面歪み測定原理および内容・結果
  2. 透視歪み測定原理および内容・結果
  3. 樹脂・フィルムへの適用例、アニール処理の評価例
  4. その他開発事例およびまとめ

受講料

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