研究開発テーマの改廃基準の作り方とその運用方法

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本セミナーでは、研究開発テーマの中止/撤退の線引き基準の設定、および全社戦略と連動した全体最適によるテーマ改廃判断の進め方、ポイントを解説いたします。

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プログラム

第1部. 研究所全体の技術ポートフォリオから考える全体最適を目指したテーマ改廃判断

(2021年10月27日 10:30〜12:00)

 技術がますます高度に専門化・複雑化するにつれて、研究開発の失敗コストも指数関数的に増加しています。コーポレートのR&Dでは、かつてのような「失敗を恐れずに何でも挑戦する」ことはできなくなっています。一方、企業を取り巻く外部事業環境は不確実性を増しており、かつてのように「この技術だけをやっていれば大きく外すことはない・大丈夫」という時代も終わってしまいました。今日ほど、将来の外部環境の不確実性に備えて、コーポレートR&Dが先行技術開発の布石を打つことを期待されている時代はないでしょう。このようにR&D部門は、布石として様々な開発テーマをやる必要があるが、同時にその失敗コストの大きさも同時に考慮しなければならないという、非常に難しい取捨選択のハンドリングが求められています。この際に、研究開発テーマを個別に評価して改廃判断をしますと、研究所全体としてバランスの悪いポートフォリオとなり、結果として将来の不確実性に備えるというミッションに応えることができなくなります。  本セミナーでは、長年様々な企業のR&D部門で技術戦略立案の支援を行ってきた現役コンサルタントが、研究所全体の技術ポートフォリオの整理の仕方と、全社戦略と連動した全体最適によるテーマ改廃判断の考え方について、進め方とポイントを解説致します。

  1. 自社の保有技術の棚卸の考え方
  2. 自社保有技術の適材適所の評価方法
  3. 技術ポートフォリオマップの検討ポイント
  4. 技術ポートフォリオマップからの中長期技術戦略立案
  5. 全社事業戦略と整合させるためのポイント
  6. 事業部連携による新商品テーマへの落とし込み
  7. 技術ポートフォリオマップからの研究開発テーマの改廃判断
  8. 実践企業の事例紹介
  9. 実践企業におけるコンサルティングプログラムのご紹介

第2部. ムラテックにおける新規R&Dテーマの中止撤退の考え方と、その運用方法

(2021年10月27日 13:00〜14:30)

 R&Dテーマの中止・撤退を判断することはとても難しく、それを実施するには前提条件としてR&Dテーマの出口戦略を開発スタート時に議論することが非常に重要です。出口戦略を議論するにはロードマップに基づいたテーマ提案が必須であり、そのテーマを「夢を語り、どのお客様がどのように喜ぶか」を企画で語る必要があります。ムラテックではストーリー性のある企画書を用いて出口戦略を明確化した上で開発を始め、ステージゲートを用いてプロジェクト推進を行っています。  今回は「全社開発マネジメント」の全体像をご説明し、成功失敗の事例を踏まえた上で「R&Dテーマの中止撤退」の考え方をご紹介いたします。また、複数の出口をシナリオプランを使って考え、それをロードマップに展開する試みについてもご紹介します。

  1. ムラテックの紹介と全社開発体制の構築
    1. ムラテックの紹介
    2. 全社横断的な開発体制の構築
  2. 全社開発マネジメントの実践
    1. ロードマップを核とした開発連携とプラットフォーム技術戦略
    2. ステージゲートを活用したカオスのマネジメント
  3. 出口を見据えたR&Dテーマ設定と中止撤退基準の考え方
    1. ストーリー性のある開発企画
    2. ステージゲートの運用と中止撤退基準の考え方
  4. 人づくりが全て
    1. 「突き抜けたスペシャリスト人材」を目指す
    2. チャレンジを是とする組織風土が不可欠

第3部. 当社における新規R&Dテーマの改廃基準の作り方とその運用方法

(2021年10月27日 14:45〜16:15)

 今やカーボンニュートラルは憧れ的なテーマではなく企業存続の必須テーマです。一方、R&D投資はステークホルダーに向けた収益計画貢献への具体像を示す側面もあります。従来は曖昧な境目で運用していた短中長期R&Dテーマをコンセプト別に設定基準を設けた体制に移行する事が新たに必要です。今更ですがメーカーにとって企業価値を高める上で「研究開発活動から新事業を創出する事」が挙げられます。特に長期テーマは他社との戦略的協業関係構築を含む基準や運用が必須です。自社が何をしたいか、どう見みられたいかの主張でもあり新規参入を狙う市場から「参入の必然性」が図られる最初の値踏みカードだと言えます。  本講演では当社取組みを例示しながら話題・情報提供させていただきます。

  1. 自社の「目指すべき将来の姿・ビジョン」に沿ったシナリオが必要
  2. 当社グループの長期ビジョンと技術企画,マーケティング,人材育成の紹介
  3. 社風への調和と新たな変革を意識した独自の研究テーマの策定と評価法の実践
  4. カーボンニュートラル実現に向けた各社各様の事情を反映した取り組み指針
  5. 個別テーマの線引き基準:短中期成果見込みテーマと長期戦略見通しテーマの明示
  6. 期初想定ステージゲートの合理性を常に評価するステージゲート
  7. 「ステージ0」テーマの提案を活性化する仕組み創りと仕掛け
  8. 必ず見込み違いありと認識した上で健全な軌道修正 (自己否定)
  9. テーマを始める勇気と止める勇気:研究投資は必ず成果として残す
  10. 将来の発展市場が多様化した解決プロセスを有するとの認識
  11. 企画とは「Wants」を「Needs」に「Seeding (翻訳) 」すること
  12. 既存のシーズを切っ掛けとして活用する「エリアマーケティング」の勧め
  13. オープンイノベーション型テーマ発掘・展開の実践
  14. ミドル層の人材育成がもっとも有効:ミドルアップ・ダウン方式
  15. 各社独自の「らしさ」を反映させたテーマ創出と人材育成
  16. 当社の取り組み事例消化

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