高周波プリント配線板への回路形成めっき技術と密着性向上

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本セミナーでは、伝送損失の少ない平滑面への回路形成へ向けた開発事例を詳解いたします。
また、接着剤フリー、銅箔粗化不要で接合強度を上げる方法を解説いたします。

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プログラム

第1部 高速伝送プリント配線板へのめっき技術と回路形成

(2021年9月14日 10:00〜12:00)

 5Gのサービスが始まった昨今,すでにBeyond 5G (6G) に向けての動きが活発化してきている。プリント配線板には更なる伝送特性の向上が求められ,低誘電特性材料上への低損失回路形成が重要な課題となっている。本講座では低誘電特性基板材料について解説し,低損失化に繋がる回路形成法について事例を交えながら紹介する。特に平滑面上へのめっきによる回路形成,密着メカニズム、フォトリソ工程レスでのFAP法による回路形成技術、及び高騰を続けるパラジウム代替触媒について解説する。

  1. はじめに
    1. 高度情報化社会と電子機器
    2. IoT, Beyond 5Gに向けて
    3. プリント配線板に関わるめっきの概要
  2. 高周波対応プリント配線板
    1. プリント配線板における高周波対応の必要性
    2. 現状のプリント配線板における課題
    3. 高周波対応配線板材料
  3. 回路形成のためのめっき
    1. 低損失導体形成
    2. 平滑面への高密着導体形成
    3. 異方性無電解めっきによるフォトリソプロセスレス回路形成
    4. パラジウム触媒代替触媒
    5. ガラス平滑面への回路形成
    6. 繊維へのめっき
  4. おわりに

第2部 次世代高周波基板向けプラズマを用いた表面改質によるダイレクトめっき技術及び接着剤・前処理レスダイレクト接着技術

(2021年9月14日 13:00〜14:40)

 次世代高周波用途の基幹技術として低伝送損失積層回路基板が必須であり、低誘電率樹脂への界面を荒らさず、接着剤を用いないダイレクト接着技術が待望されている。弊社では、独自のプラズマを用いた表面改質技術により基材表面に官能基を強固に結合して付与することで、低誘電率樹脂への界面平坦性を維持した非粗化の低誘電率樹脂及び難めっき (接着) 樹脂へのダイレクトめっき及び低誘電率樹脂/低誘電率樹脂間ならびに低誘電率樹脂/銅箔間を接着剤・前処理レスでダイレクト接着することを可能にする技術を開発しました。この技術を用いれば、100GHz帯までの高周波用途に活用でる低誘電率樹脂、低価格難接着樹脂フイルムを用いた単層、積層多層フレキシブル基板作成が可能になります。また、接着剤を用いる等他の接着方法の場合でも、薬剤等による前処理を必要とせず、非接着面への本手法での官能基付与により接着強度改善が可能になり、前処理薬材不使用でのSDGsへ貢献も可能となります。本表面改質の原理から実例及び信頼性試験までを解説し、各企業の今後のビジネス戦略を立てて行く為の情報を提供します。

  1. プラズマを用いた表面改質による接着原理
    1. 接着とは、プラズマとは
    2. プラズマを用いた表面改質による接着原理
    3. ロール to ロール表面改質装置での処理実例
  2. 表面改質を用いたダイレクトめっき技術
    1. プラズマを用いた表面改質の評価
    2. 低誘電率樹脂へのダイレクトめっき
      • LCP
      • フッ素
      • COP
    3. ポリイミド樹脂へのダイレクトめっき
    4. 各種難めっき樹脂へのダイレクトめっき
      • PET
      • PS
      • SPS等
    5. ガラス基板へのダイレクトめっき
    6. ビアホールへの高密着ダイレクトめっき
  3. 表面改質を用いた低誘電率樹脂の接着剤レス ダイレクト接着技術
    1. 低誘電率樹脂と金属 (Cu,Al) のダイレクト接着
      • LCP
      • フッ素樹脂
      • PI等
    2. 低誘電率樹脂と低誘電率樹脂のダイレクト接着
      • LCP
      • LCP
      • LCP
      • FEP等
    3. その他低誘電率樹脂のダイレクト接着
      • PET
      • PPS
      • PEEK等
    4. コア材にポリイミドを用いた低誘電率樹脂の多層膜作製
  4. 前処理レス接着強度向上技術及び応用技術 (SDGs対応)
    1. 表面改質を用いた薬剤前処理レス接着強度向上技術
    2. 応用技術 (粉体材料、医薬、印刷への応用)

第3部 フレキシブル基板の無電解めっきにおける密着性向上:表面修飾による高分子/金属界面の構造解制御

(2021年9月14日 14:50〜16:30)

 フレキシブル基板やフレキシブルエレクトロニクスを簡便かつ低コストで作製できる技術として、平滑なフィルム表面での無電解銅めっきによる電子回路の形成が提案されています。その実現には高分子表面において、触媒の担持を経由して密着性に優れためっき被膜を形成させる技術が求められます 。  本講演では PEN,PETフィルムにおける、1) ハイブリッドパターンの“その場生成”を利用した無電解めっき、2) プラズマ処理と、交互積層 (LbL) による高分子電解質多層膜形成を経るナノスケールでの表面修飾とその無電解めっきへの応用について紹介します。そこでの、高分子/金属界面の構造制御による密着性向上について解説します。

  1. 背景:材料複合化と異種材料界面
    1. 材料複合化の重要性
    2. 異種材料界面
    3. 材料複合化の潮流
  2. フレキシブルフィルム上に作製したハイブリッドパターンへの直接無電解めっきによる電子回路形成
    1. フレキシブルフィルムの無電解めっき
    2. 高分子/金属界面のナノ構造制御
    3. 光開始ラジカル重合による光硬化
    4. 光開始ラジカルによる有機無機ハイブリッドパターンのその場生成
    5. 熱開始ラジカルによる有機無機ハイブリッドパターンのその場生成
    6. ハイブリッド/金属界面での密着性発現
  3. フレキシブルフィルムの表面改質・表面修飾・無電解めっきを経る金属薄膜形成
    1. 紫外線照射、プラズマ処理による高分子表面の改質
    2. 交互積層法 (LbL) による多層膜形成:ソフト界面を利用した表面修飾
    3. プラズマ処理と交互積層を経るフレキシブルフィルムの無電解めっき
  4. まとめと今後の展望

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