ウェブハンドリングにおけるテンション制御とトラブル対策

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第1部 ウェブハンドリング技術における基礎知識の習得

- トラブル発生原因とその対策 -

(2021年9月9日 10:30〜14:30) ※途中、お昼休憩含む

 フィルム、紙、不織布などのウェブを製造する過程において、搬送時には折れしわやスリップ、巻取り時には巻き締り、スリップ、ゲージバンドなどの予期せぬ不具合が生じることが多々あると思います。これを防止する手法としては、経験と勘を基に製造条件を試行錯誤的に検討していると耳にすることが多くあります。これらの不具合は製品の品質と直結することであり、不具合防止は極めて重要な課題です。本セミナーでは、上記不具合の原因・対策案について学問的な立場からアプローチして、不具合の未然の防止を図る知識を養うことを目的としています。本セミナーを受講したからといって全ての問題を解決することができるとは限りませんが、解決の糸口を見つけることができるでしょう。  本セミナーを通じて、ウェブハンドリング技術の基礎を勉強することによって今後の仕事へのやる気と知識をつけることができると思います。そのため、本セミナーを通してウェブハンドリング技術の現場だけの経験だけでなく、学術的な知識を身に着けることは今後必ず役に立つことだと確認しています。是非受講してください。

  1. はじめに
    1. ウェブとウェブハンドリング
    2. ウェブハンドリング技術のポイント
    3. ウェブハンドリングの研究の流れ
  2. ウェブの力学的性質
    1. ウェブに作用する力とその変形
    2. フックの法則
    3. ウェブ素材の構造と弾性の関係
    4. 液体の構造と粘性
    5. 粘弾性体とその力学的モデル
    6. ウェブの曲げ
    7. ウェブの座屈
    8. ウェブの折れしわ
  3. ウェブハンドリングのトライボロジー
    1. ウェブ搬送とトライボロジー
    2. 摩擦力と摩擦係数
    3. 摩擦係数の測定
    4. オイラーのベルト公式
    5. 固体の接触と摩擦
    6. 摩擦のメカニズム
    7. 摩擦係数のコントロール
    8. マクロスリップの発生条件と抑止方法
  4. ウェブの巻取り問題
    1. ウェブの巻取り方式
    2. ロール内部の応力状態
    3. 巻取りロール内部のヤング率の異方性
    4. Hakielの巻取り理論
    5. 巻取り張力の最適化
  5. ウェブハンドリング技術における学術の応用

第2部 テンションコントロールを用いたウェブハンドリング技術とフィルムへの応用

(2021年9月9日 14:45〜16:45)

 各種長尺材の加工にはテンション制御が欠かせない技術です。テンション制御の技術は紙やフィルムなどの身近な製品に生かされていますが、その製造技術は一般的ではなく、使用条件に応じた制御方法やアクチュエータの使い分けが必要です。本講座では、テンション制御の基礎となる制御の方法や種類を解説します。

  1. ロール to ロールの世界
    1. ロール to ロール制御
    2. ロール to ロールとウエブ
    3. ロール to ロールの特徴
  2. 張力制御の概要
    1. 張力制御とは
    2. 張力制御導入による効果
  3. 張力制御の基礎
    1. 張力とは
    2. 巻き軸のトルクと力の関係
    3. 慣性モーメントの影響
    4. メカロスの影響
    5. 巻き軸のトルクと三種類の力
  4. 張力制御の方法
    1. トルク制御と速度制御
      1. トルク制御のしくみ
      2. 速度制御のしくみ
    2. ダンサロール
    3. トルク制御と速度制御の使い分け
    4. 速度制御の例
  5. トルク制御を用いた張力制御の種類
    1. 手動制御
    2. オープンループ制御
    3. フィードバック制御
    4. フィードフォワード/フィードバック複合制御
    5. 各制御方式の比較
  6. テンション制御システムの基礎
    1. 各部の名称と役割
    2. 主軸の設定
    3. 基本のテンション制御システム
    4. アクチュエータ比較 使い分け
  7. テンション制御問題回避策例
    1. 巻出し軸のメカロスキャンセル
    2. トルク変動・ハンチング発生
    3. ライン速度が遅い場合の巻出し制御
    4. 巻取ウエブの巻締り解消方法

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