第1部 赤外・ラマン分光法の概要と高分子・添加剤分析への応用
(2021年7月30日 10:30〜12:10)
赤外分光法・ラマン分光法はいずれも分子振動を測定し、化学構造を明らかにする手法で、高分子化合物においても物性評価や定量など幅広く用いられている。本講座ではまず、赤外分光法・ラマン分光法の基本的な原理および一般的な測定事例を紹介する。さらに、複数の測定法の特徴と具体的なサンプル評価事例について高分子やその添加剤の測定事例を中心に解説する。
- 赤外分光法とラマン分光法の原理
- 赤外分光法の原理
- ラマン分光法の原理
- 赤外分光法とラマン分光法の比較
- FTIRによる主な測定事例
- 透過法の主な測定事例
- ATR法をはじめとする反射法の主な測定事例
- 高分子や添加剤をはじめとした各種応用測定事例
- 赤外顕微鏡による測定事例
- ラマン分光光度計による主な測定事例
- ラマン分光法の特徴
- ラマン分光光度計による主な測定事例
- 高分子や添加剤を含めた各種応用測定事例
- 各種イメージング測定事例
第2部 熱分解GCおよびMALDI-MSによる高分子添加剤の直接分析
(2021年7月30日 13:00〜14:40)
まず、熱分解ガスクロマトグラフィー (熱分解GC) の基礎と、添加剤分析のための簡単な応用例を紹介します。次に、マトリックス支援レーザー脱離イオン化法 (MALDI-MS) の原理、および当該手法により難溶性の添加剤成分の分析を行う際に有効である、「固体試料調製法」を説明します。最後に、それらの手法を応用して、ポリプロピレン (PP) 中の高分子量ヒンダードアミン系光安定剤 (HALS) の分析を、固体状態のPP試料をそのまま用いて直接行った事例を紹介します。
- 熱分解GCの基礎と簡単な応用例
- 熱脱着GCの測定原理と装置構成
- 原理と測定方法
- 簡単な応用例
- 熱分解装置を利用した熱脱着GC
- 原理と測定方法
- 構成要素の説明
- 多段階熱分解を利用した分析
- 化学反応を加味した熱脱着GC
- 原理と装置構成
- 応用例 (紙中のサイズ剤の直接定量など)
- MALDI-MSの基礎と簡単な応用例
- 原理と装置構成
- 質量分析計の構成
- MALDIのメカニズム
- 固体試料調製法を採用したMALDI-MS
- 試料調製法
- 簡単な応用例
- 反応熱脱着GCおよびMALDI-MSによる樹脂中の高分子量光安定剤の直接分析
- 高分子量ヒンダードアミン系光安定剤 (HALS) について
- 反応脱着GCによるポリプロピレン中の高分子量光安定剤の直接分析
- 直接定量分析法の開発
- 紫外線照射に伴う光安定剤の構造変化の解析
- MALDI-MSによるポリプロピレン中の高分子量光安定剤の直接分析
第3部 HPLC, LC/MS を用いた高分子添加剤の分析
(2021年7月30日 14:50〜16:30)
材料分析において、LCやLC/MSの分析経験が少ない方やGC/MSとの違いを知りたい方向けに、実際の分析事例を交えながらLCやLC/MSの特長を理解して頂く。
- HPLCとLC/MSについて
- 添加剤分析で用いられる主な測定モード
- LCで用いられる主な検出器
- 他分析手法との比較
- 添加剤のLC・LC/MS分析例とその特長
- 添加剤
- UV吸収剤
- 可塑剤
- 酸化防止剤
- 重合開始剤
- 難燃剤 等
- 添加剤
- LC/MSによる一斉分析と定性
- 応用事例
- 分取LCシステムを用いたGPC分離と分取
- オンライン2D-LCを用いた高分子中の添加剤の分析
- 多変量解析を用いた劣化解析・差異解析
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
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