科学的な営みを実行していく上で、「設計」や「計画」はおろそかにすることができない重要なプロセスです。設計や計画が問題の根幹となっている例は、ロボット開発、創薬、天然資源の探鉱など枚挙に暇がありません。近年、設計や計画問題に対するデータ駆動型のアプローチ、また、それを実現するための情報技術である機械学習が注目されています。 データ駆動型のアプローチは、データ分析の方法だけでなく、データ収集の方法も考察および最適化の対象とします。特に後者の性質は、ものづくりなどデータ収集コストが非常に高い分野においては、重要な意味を持っていると考えられます。 本セミナーでは、データ駆動型のアプローチの一つであるベイズ最適化に注目し、その基本的な方法論と現実の問題をどのように計算機上でシミュレート可能なモデルに落とし込むか、というアイデアについて解説したいと思います。