ラボ・製造現場のペーパーレス化/電子化導入・対応 (ER/ES・CSV)

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本セミナーでは、FDA査察における1,500件の指摘 (483) から学び取ったDI対応実務を紹介し、記録と署名のペーパレス化 (電子化) を進めるうえで、「ユーザーが行うべきこと」と「メーカーが行うべきこと」を解説いたします。
また、増加しつつあるクラウドサービス利用における留意点やスプレッドシートのCSV/DI対応について概説いたします。

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プログラム

リモートワーク推進、信頼性向上、業務効率化などを目的として、ラボと製造におけるペーパレス化が進みつつある。ペーパレス化とは記録と署名の電子化であるが、単に電子化するのではなく下記要件を満たす必要がある。

 とくに、データインテグリティ (DI) は近年のFDA査察において様々な指摘がなされており、ユーザ、メーカ共にDI要件を的確に把握しておかねばならない。  PIC/Sの査察官むけデータインテグリティガイダンスにおいて、データインテグリティの基本要件はALCOA原則に4要件を追加したALCOAプラスであると説明されている。ALCOAプラスは従来からGMPに求められていたものと大差ない。一方、査察当局が査察の現場において期待するデータインテグリティ適合レベルは、データインテグリティ技術の普及とともに高くなる。従って、各極のデータインテグリティガイダンスを読み込んでALCOAプラスを頭のなかで深掘りしても、査察当局が現時点で期待するデータインテグリティ実務レベルにたどりつけない。査察当局が期待するデータインテグリティ実務レベルは、当局査察における指摘事例傾向から学び取るのが確実である。  本講座では、FDA査察における1,500件の指摘 (483) から学び取ったDI対応実務を紹介し、記録と署名のペーパレス化 (電子化) を進めるうえで、「ユーザーが行うべきこと」と「メーカーが行うべきこと」を解説する。また、増加しつつあるクラウドサービス利用における留意点やスプレッドシートのCSV/DI対応の概要も説明する。  ER/ESとCSVの基礎を説明したうえでFDAの査察指摘事例を紹介するので、コンピュータに馴染みのなかった方でも「行うべきこと」を具体的に習得していただける。

  1. データインテグリティとは
  2. ER/ESの基礎
    • 電子署名法、電子文書法
    • デジタル署名と電子署名
    • ハイブリッド署名
    • Part 11、ER/ES指針
  3. CSVの基礎
    • 法令要件
    • 適正管理ガイドライン
    • GAMP5
    • Annex11
  4. リスクマネジメントの基礎
  5. コンピュータの運用管理
  6. PMDAのコンピュータ適合性調査
  7. クラウドの形態
  8. クラウドサービス利用における留意点
  9. 生データ電子化のポイント
  10. データインテグリティ用語
  11. FDA査察におけるDI指摘
    • 指摘トップ10
    • 国内における指摘
    • ラボにおける指摘
    • 製造における指摘
    • 年次品質レビューおよびQAにおける指摘
    • 供給者監査に関する指摘
  12. スプレッドシートのFDA指摘とCSV対応/DI対応
  13. DI主要ガイダンスの概況
    • MHRAガイダンスの要旨 (英国医薬品庁)
    • FDAガイダンスの要旨
    • PIC/S査察官むけガイダンスの要旨
  14. データインテグリティ実務対応のポイント
  15. ユーザーが行うべきこと
    • 紙記録 (ラボ、製造共通)
    • コンピュータ化システム
    • 製造装置と検査装置
    • DIポリシーと手順書の策定方針
  16. メーカーが行うべきこと
    • ER/ES/DI機能
    • CSV対応:供給者監査~URS~社内検証~IOQ
    • CSV未経験者:標準工程をCSVへマッピング
  17. 良くある質問
    以下をはじめとする質問、および事前に提出いただいた質問にお答えする。
    • 監査証跡の定期的レビュ – をどのようなタイミングで行えばよいのか
    • 監査証跡の定期的レビュ – をどのような方法で行えばよいのか
    • 監査証跡機能がない場合どのように対応すればよいのか
    • 監査証跡機能がないと査察で指摘されるのか
    • 監査証跡はどのようにバリデートすればよいのか
    • 試験関係者がシステム管理者になるとなぜ指摘を受けるのか
    • HPLCのプリントアウトを生データとすると指摘を受けるのか
    • データインテグリティはどのように査察されるのか
    • 工程内検査のインテグリティは査察されるのか
    • 個別のアカウントを設定できない器機/システムは更新が必要か
    • 電子生データはどのように管理・運用すればよいのか
    • スタンドアロン機器のデータインテグリティ対応はどの程度必要か
    • ハイブリッドシステムはどのように対応すればよいか
    • FDA査察をのりこえるにはどのような対策が必要か
    • 治験薬における対応はどの程度必要か
    • リスク対応はどのように行えばよいのか
    • OOS処理の査察指摘はどのようにすれば回避できるのか
    • LIMS導入はデータインテグリティ対応となるか
    • Empower 3等のCDS導入はデータインテグリティ対応となるか
    • バックアップの定期的リストアテストは必要か
    • ALCOAをベースにGAPチェックリストを作ろうとしたが難しい
    • 試験実施者に解析メソッド作成・変更の権限を与えて良いか
    • 同じ分析装置にGMP試験とGMP適用外の試験を混在させてよいか
    • 電子記録バックアップの隔離保管は必要か
    • システム管理を行うIT職員にGMP教育は必要か
    • OSへの共通IDログインは許容されないのか
    • スプレッドシートのデータインテグリティ留意点
    • LIMSやSDMSへデータを吸い上げたら分析機器のデータを削除してよいか
    • デジタル画像を生データとする場合、何に注意すればよいか
    • 機器使用台帳 (機器使用ログ) に何を記載しなければならないのか
    • AIの使用は認められるか
    • コンピュータ化システムの再バリデーション頻度はどの程度が適切か
    • バリデーション資料はどの程度の期間保存する必要があるか
    • CDやDVDの劣化確認方法
    • バックアップHDDの点検頻度
    • アジャイル型開発は認められるか
    • サーバーのシステム管理者アカウントを共有してよいか
    • 崩壊試験や呈色滴定などのDI対応方法は
    • 装置や機器のエラーをQAに報告すべきか
    • ミラーリング (RAID1) はデータバックアップになるか
    • 業者保守作業における監査証跡のレビューは必要か
    • 検量線と面積計算のバリ資料を査察で求められた時の対応は
    • イベントログの定期レビューを査察で求められた時の対応は
    • CMCなど研究開発におけるDI対応は
    • バックアップ/リストアの要件とその対応方法は
    • 旧システムのデータが新システムで異なる結果となる場合の対応方法は
    • 見読性の長期維持方法は
    • 電子署名した電子記録をシステムから取り出してよいか
    • 電子署名した電子記録のプリントアウトに手書き署名は必要か
    • PDFを編集できると査察指摘を受けるか
    • 装置バリデーションにおけるURS必要性の指導方法は
    • デジタル署名と電子署名の使い分けは (リモートワーク対応)
    • 電子文書を電子的に照査・承認する方法は (リモートワーク対応)
    • パスワード定期変更の頻度は

受講料

複数名受講割引

オンライン受講割引

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

Zoomを使ったライブ配信対応セミナーの留意点

別冊付録

各極データインテグリティガイダンスの邦訳や解説資料を電子ファイルにてご提供する。講演では説明しきれなかった詳細を習得していただける。

付録CD

データインテグリティの詳細資料、Part 11、Annex 11、CSV関連の解説や邦訳など、200ファイル余を収載したCDをテキストの付録としてご提供する。