2021年4月コロナ禍のただ中で、自動車の動力エネルギー状況は、慌ただしく変化しつつある。実際にどこまで出来るか、技術と市場が追いつくかは別として、ガソリン車全廃、脱炭素へなだれ込んだ。2020年〜2021年、EVの生産・販売は驚異的に伸び、更なるアップの為のEV用リチウムイオン電池増産の計画が進められている。
その中でトヨタとホンダが燃料電池車FCVの2020年モデルを発表した。トヨタMIRA、ホンダCLARITY共に、走行距離は750Km (WLTC) であり、大型のEVでも600Kmレベルであることと比較すると、FCVのポテンシャルの高さが伺える。
本セミナーにおいては、燃料電池の基本特性と動作を踏まえて、FCの自動車の動力源としての特徴を、ガソリン車、EVなど電動自動車との比較の上で解説したい。FCV、EV、PHVとHVと並べて見ると、判った様で解らない。燃料電池もリチウムイオン電池も太陽電池も、「電池」ではあるが、この辺が料電池を分かり難くしている原因であり、燃料電池=動く発電所であり「電池」ではない。
また解説的ではあるが、水素エネルギーシステムと燃料電池の動作特性。最近のリチウムイオン電池 (セル) のエネルギー特性とパワー特性。製品規格、安全性と3R (リサイクルほか) の問題も取り上げ、総合的な技術情報をお話したい。
- 序
- FCV (燃料電池車) 、EV、PHVとHVの整合性
- 自動車の燃費と電費 (試算と比較)
- 発電デバイス (燃料電池)
- 蓄電デバイス (二次電池)
- デバイスのエネルギーとパワー
- リチウムイオン電池
- 燃料電池
- キャパシタと併用システム
- 蓄電デバイスの規格と安全性
- 電動自動車の安全性規格
- 電力システムとの整合
- 社会システムとの整合
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