分散剤の種類、特性、選択と配合設計技術

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本セミナーでは、微粒子分散の基本的な考え方から、理論による理解、分散剤の使いこなし、溶剤系・水性系における配合設計・豊富な事例まで解説いたします。

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プログラム

粒子分散液の製造・配合設計では適切に分散剤を選択し、使用することがキーポイントになることが多い。本講では、まず粒子分散の基本的なメカニズムを説明し、分散剤がどのような目的で、なぜ必要かを明らかにする。次に、現在分散剤として使用されている界面活性剤や高分子分散剤について、最近上市されたリビングラジカル重合法等のコントロール重合法によって合成されたものも含め、その構造や合成法、特徴について、各論的に説明する。最後に、実際に粒子分散液の配合設計をする際の手順や分散剤の評価・制定法、分散配合の具体例を示す。

  1. 粒子分散のメカニズム
    1. 粒子分散の単位過程 ~濡れ・機械的解砕・分散安定化~
    2. 良い濡れのための条件
      1. 粒子間力とハマカー定数
      2. 濡れに影響する因子
      3. 粒子と分散ビヒクルの表面張力から接触角を予想する
      4. 拡張濡れとなるための条件 (粒子分散では接触角ゼロの拡張濡れが理想)
    3. 分散の安定化と不安定性の軽減
      1. 粒子間に斥力を働かせるのが分散安定化、粒子/分散ビヒクルの界面張力を低下させると不安定性は低減する
      2. 静電斥力による分散安定化を考える上での注意点
    4. 濃厚粒子分散系での分散安定化
      1. 高分子吸着による分散安定化のメカニズム
      2. 粒子分散液の主要三成分 (粒子・分散剤・溶剤) 間の親和性に関する基本的な考え方
    5. 分散配合設計の要点
  2. 分散剤の種類と働き
    1. 分散剤の働き ~濡れの改善と粒子間斥力の生成~
    2. 分散剤の種類と特徴
    3. 界面活性剤概論
      1. 界面活性剤の基本構造
      2. 粒子分散に影響する因子
      3. 臨界ミセル濃度
      4. 曇点
      5. HLB
    4. 高分子分散剤の分子設計
      1. 高分子の粒子への吸着形態 (Loop-Train-Taleモデル)
      2. アンカー部と溶媒和部
      3. 水の溶剤としての特殊性
      4. アンカー分布と粒子分散性
      5. 分子中に離散した複数のアンカー部を持つ高分子による橋かけ凝集
    5. ホモポリマー型・ランダム型高分子分散剤各論
      1. ポリビニルアルコール (PVA)
      2. ポリアルキレンオキサイド
      3. ポリビニルピロリドン (PVP)
      4. ポリエチレンイミン (PEI)
      5. スチレン-マレイン酸共重合体 (SMA) 系分散剤
      6. アンカー官能基を持つバインダー樹脂の例 (有機溶剤系・水性系)
    6. ブロック型高分子分散剤とその合成例
      1. 直鎖型とくし型分散剤
      2. Grafting through法とその例
      3. Grafting onto法とその例
    7. コントロール重合法で合成された高分子分散剤
      1. 分散剤の進化とコントロール重合法
      2. 代表的なコントロール重合法とその特徴
      3. ATRP
      4. NMP
      5. RAFT
      6. TERP
      7. GTP
      8. コントロール重合法で合成された高分子分散剤の例
  3. 分散剤を使う
    1. 分散剤選定までの流れ
      1. 分散剤マップの例
      2. 酸塩基性の評価法
      3. 溶解性・相溶性のチェック
    2. 分散剤の基本配合量
      1. 評価時の基本となる配合量の算出
      2. フローポイント法
    3. シナージスト
      1. シナージストとは
      2. シナージストの使い方
    4. 分散配合の具体例
      1. 有機溶剤型塗料における顔料分散配合の例
      2. 水性塗料における顔料分散配合の例
  4. まとめ、Q&A、参考書籍

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