バイオセンサの最新動向とデジタルヘルスケアへの応用

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本セミナーでは、臨床診断・ヘルスケア・環境モニタリング・食品・農業分野など、様々なところで活用されるバイオセンサーの最新動向と応用について詳しく解説いたします。

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プログラム

第1部 デジタルヘルスに向けたバイオセンサ研究開発

(2021年6月8日 10:30〜12:10)

 生体の有する分子識別能力と信号変換デバイスとを組み合わせたバイオセンサは、健康医療、食品の安全、環境保全などへの応用が可能である。最近では、小型化、ウエラブル化も可能であり、IT機器とのリンクも可能で、Society5.0に向けた重要な基盤技術としての期待も大きい。コロナ禍において在宅や高齢施設での安全安心を担保するセンサ技術も求められている。具体的にはウイルスの検知、感染の有無、重症化の予測などの診断も可能としている。そうしたバイオセンサ開発がデジタルヘルスに向けた基盤技術として有用であることを示したい。

  1. バイオセンサの原理
  2. バイオセンサの特徴と有用性
  3. バイオセンサの応用分野
  4. バイオセンサの実例
  5. POCTバイオセンサ
  6. 電気化学バイオセンサ
  7. ナノバイオセンサ
  8. ヘルスケアバイオセンサ
  9. 環境バイオセンサ
  10. 遺伝子センサ
  11. 免疫バイオセンサ
  12. 細胞センシング
  13. 新型コロナ診断とバイオセンサ
  14. デジタルヘルスケアに向けたバイオセンサ
  15. その他

第2部 非侵襲安静時汗成分計測を目指したバイオセンサの研究開発

(2021年6月8日 13:00〜14:40)

近年、ポストコロナ社会での安心・安全の実現に向けて予防医療への関心が高まっており、血液診断を代替する日常健康管理用バイオセンサの研究開発が活発化している。当研究グループでは身体的負担少なく採取可能であり、かつ種々病気と関連したバイオマーカーの存在が示唆されている汗に注目している。本講座では、汗成分センサの研究開発に関する世界的動向も踏まえながら、当研究グループでの取り組みを紹介する。
  1. 背景:予防医療とデジタルヘルスセンシング
  2. 当研究室の紹介
  3. 非侵襲計測を目指した体外分泌液に対するバイオセンサの研究開発動向
  4. 汗について
    1. 汗腺および発汗成分
    2. 汗中バイオマーカー
    3. 汗成分センサの研究開発動向
  5. 当研究室が研究開発中の非侵襲安静時汗成分センサについて
    1. 非侵襲安静時汗成分採取法の原理と結果
    2. 非侵襲安静時汗成分採取法のデバイス化
    3. プロトタイプ開発例
  6. まとめと現状の課題について

第3部 唾液でストレスを計測するバイオセンサ・バイオチップの開発

(2021年6月8日 14:50〜16:30)

 2001年産総研発足時のヒューマンストレスシグナル研究センターで、ヒューマンストレス産業技術研究会 (約140社、会員数約300名;29回講演会開催) を立ち上げ、ストレス計測評価研究グループを率いて、約20年間、数多くの民間企業と共同研究開発を実施してきました。  本講座では、できるだけ体系的に研究開発の社会・産業ニーズ、市場性やインパクトから、なぜ唾液試料にこだわった研究開発を行っているのか、その狙いや被験者実証研究の成果を紹介します。また、豊富なストレス計測評価のキャリアがあり、小生が即答できる範囲で、受講者からの素朴な質問や本質的な情報交換もできればと考えています。

  1. 社会・産業ニーズ:こころの健康
    1. 健康リスク評価 (損失余命)
    2. 2030年うつ病が世界一位の疾病負荷に (WHO報告2012)
    3. ポストコロナ社会:心の健康が注目
    4. ストレス計測市場
  2. 唾液ストレスマーカー計測
    1. なぜ、唾液成分を測るのか?
    2. 唾液分泌メカニズム
    3. 唾液ストレスマーカー
    4. ストレスマーカー計測の考え方
  3. 唾液ストレス計測FETバイオセンサのプロトタイプ開発
    1. 唾液NO代謝物のストレス応答機序と動態
    2. FETバイオセンサ
    3. 唾液ストレス計測FETバイオセンサの研究開発
    4. 全唾液を使った被験者実証研究
  4. 唾液ストレス計測マイクロ流体チップ (電気泳動型) のプロトタイプ開発
    1. マイクロTAS、Lab-on-a-Chip、マイクロ流体チップ
    2. オンチップ蛍光ラベル化唾液試料のスクリーニングアッセイ
    3. 唾液sIgA迅速均一系分離アッセイ
  5. 唾液ストレス計測マイクロ流体チップ (遠心力型) のプロトタイプ開発
    1. 唾液sIgA迅速不均一系分離アッセイ
    2. 唾液コルチゾール迅速不均一系分離アッセイ (公知分)
  6. 今後の展望
    1. バイオセンサ・バイオチップ研究開発のトレンド
    2. IoTバイオセンシング
    3. 有機トランジスタ型FETバイオセンサ (公知分)

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