カーボンナノチューブの分散技術と材料への応用展開

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本セミナーでは、カーボンナノチューブについて取り上げ、不純物の影響を抑える方法、不純物の除去方法、分散状態の測定・評価、複数の測定結果から分散状態を評価するポイントを詳解いたします。

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プログラム

第1部 CNTの物性と応用に向けた分散/可溶化、機能化へのアプローチ

(2021年6月16日 10:30〜12:10)

 CNT可溶化の重要性についてわかりやすく説明する。可溶化材を含まない高純度半導体製SWNTの簡便なOne-pot分離法について解説。CNT/高分子、CNT/バイオ複合材料のデザイン、創成について解説。CNTを素材とする新しい高性能燃料電池、空気-亜鉛電池、水分解触媒のデザイン、創成についてわかりやすく解説。

  1. CNTの基本的な物性
  2. CNT可溶化の重要性
  3. 金属製単層CNT (SWNT) と半導体SWNTのOne-pot分離
  4. CNT複合材料創製
  5. CNTを素材とする新しい高性能電池材料
  6. まとめ

第2部 カーボンナノチューブ表面状態の多角的な定量評価技術

(2021年6月16日 13:00〜14:40)

 カーボンナノチューブ (CNT) 実用化研究では、CNT粉体や分散、複合化の工程で表面状態の分析が行われていますが、定量的な評価が課題となっています。  本講演ではCNT表面の官能基と吸着水の多角的評価技術について解説します。

  1. 市販CNTの特徴
    1. 初期特性
      • 単層CNT
      • 多層CNT
    2. 特徴に応じた分散方法
      • プレ分散
    3. 酸処理による表面官能基化
  2. CNT表面状態の多角的評価技術
    • 11種類手法
    1. 酸処理前後のCNT品質
      • TEM
      • ラマン
      • FIR
    2. 官能基の種類
      • MIR
    3. 官能基および吸着水の量
      • Boehm法
      • TGA
      • 重量変化
      • TPD
      • MS
      • EGA
      • MS
      • XPS
    4. 官能基の分布
      • SEM
      • EDSマッピング
    5. CNT表面の化学構造モデル
  3. CNT分散体の評価技術
    1. 分散体サイズ、形状、数
      • フロー画像解析によるCNT分散体マップ
    2. 分散状態の定量化

第3部 CNTの分散制御による樹脂、エラストマーの高機能化

(2021年6月16日 14:50〜16:30)

 代表的なナノフィラー (粒子径:1nm~10nmオーダ) であるCNTは、その化学構造とともに機能伝達に大きく寄与する高いアスペクト比 (長さ/直径:102以上) に起因して、最高レベルの導電性や熱伝導性、そして力学的な高補強性 (強化材機能) を有することで、少ない添加量で高分子材料の高機能化が期待できる。  本講演では、多成分系高分子であるポリマーブレンドの相分離構造を利用し、特定の相にCNTを局在化させることにより、CNTの均一分散状態に比べて効率的な機能発現をねらいとする演者らの研究を中心に紹介する。

  1. ポリマーブレンド (PB) におけるCNTの分散制御と機能付与
    1. 非相溶系PBの相分離構造を利用したCNTの分散制御法
    2. PB中の特定相へのCNT局在化による高機能化
  2. 各種ポリマーブレンド (PB) への応用
    1. 絶縁樹脂系PBの高熱伝導化
    2. 熱硬化性樹脂系PBの高靱性化
    3. 熱可塑性エラストマーの補強
  3. CNT分散制御法の応用展開
    1. セルロースナノファイバー添加系への応用
    2. ナノフィラーの表面修飾

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