第1部 バイオマスプラスチックの概要及び海洋生分解性バイオマス複合プラスチックの開発
(2021年6月11日 10:00〜11:30)
- 世界の環境課題への取組み
- SDGs
- 温室効果ガス その他
- 世界のバイオマスプラ・生分解プラの動き
- 日本のバイオプラスチックの現状
- バイオマスプラスチックとは?
- 天然バイオマス由来プラスチック
- 生分解性プラスチックのメカニズム
- バイオマスプラ≠生分解性プラ
- 生分解性プラスチックの規格・分類
- バイオマス複合プラスチックとは?
- 欧州のバイオマス複合プラの現状
- 日本のバイオマス複合プラの位置づけ
- アイ – コンポロジー 株式会社 の事業
- バイオマス複合プラスチック「i – WPC」
- 海洋生分解性バイオ複合材料「Biofade」
- 海水中生分解性試験
第2部 海洋分解性繊維の開発と生分解性スイッチ機能の付与
(2021年6月11日 12:10〜13:40)
石油資源の枯渇、プラスチック焼却に伴う地球温暖化、海洋マイクロプラスチックに代表されるプラスチックごみ問題など、プラスチックと環境および人類との共存・共栄を様々な観点から考える必要があります。
バイオプラスチックとは、石油を原料とせず、再生産可能なバイオマスを出発原料した「バイオマスプラスチック」と環境中で二酸化炭素と水にまで完全に分解される「生分解性プラスチック」の総称です。
本講では、バイオマスから生産され、環境中で分解する「生分解性バイオマスプラスチック」から当研究室で開発した高強度繊維・伸縮性繊維の物性、大型放射光を用いた構造解析、環境および酵素分解性について紹介します。さらに、最近開発に成功した生分解性開始スイッチ機能についても紹介します。
- 微生物産生ポリエステルの基礎物性
- 微生物産生ポリエステルからの高強度繊維および伸縮性繊維の開発
- 生分解性繊維の物性および大型放射光を用いた構造解析
- 生分解性繊維の環境及び酵素分解性
- ミドリムシが生合成するパラミロンからの高強度繊維の開発
- パラミロン高強度繊維の物性および構造解析
- 様々な高分子多糖類からの高性能部材の開発
- 多糖類エステル誘導体の環境分解性評価
- 生分解性スイッチ機能の開発
第3部 イタコン酸を用いたバイオナイロンの合成とその分解性
(2021年6月11日 13:50〜15:20)
アメリカエネルギー省の掲げる重要物質の一つであるイタコン酸への付加反応と縮合反応を同時に誘起することでピロリドン環を主鎖中に有するナイロンを合成した。このナイロンは一般のナイロンよりも高い熱的力学的物性を示すだけでなく、土壌分解性や光誘起加水分解性などの特徴的な分解性を示した。
- プラスチックごみ問題の本当の問題点は?
- 生体分子の構造と可能性
- 高分子科学者から見た分類
- 多官能性分子種としての生体分子
- 生体分子の構造を致した高分子設計の例
- 一般的なナイロンの合成と分解性
- 従来のナイロン
- 従来のバイオナイロン
- ナイロンの合成法
- イタコン酸とは
- イタコン酸の従来の分野
- イタコン酸の生産に関して
- イタコン酸の重合の例
- イタコン酸由来バイオナイロン
- 塩モノマーを用いた合成法
- 特異な熱力学的物性
- 従来ナイロンへの活用
- スイッチ型分解性
- 今後の展望
- プラスチックごみ問題解決への貢献
- SDGsへの貢献
- ムーンショット課題としての展望
- ポストムーンショットを見据えて
第4部 プラスチックの生分解性試験法
(2021年6月11日 15:30〜17:00)
プラスチックの生分解性を評価するための試験法の概要及び特徴を理解する。
- 生分解とは
- 生分解性試験法の体系
- 生分解性試験法の概要及び特徴
- 水系の生分解性試験法
- OECD TG 301F
- JIS K 6950 (ISO 14851) 等
- 土壌中の生分解性試験法
- コンポスト中の生分解性試験法
- JIS K 6953-1 (ISO 14855-1)
- 海洋中の生分解性試験法
- OECD TG 306
- ISO 19679
- ASTM D 6691等
- プラスチックの生分解性試験の実例紹介
- 水系の生分解性試験
- 微生物を濃縮した海水を用いた生分解性試験
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