再生可能エネルギーの主力電源化のために、短期～長期のエネルギー貯蔵技術が必要不可欠となる。いわゆる蓄電池では、その原料コストを考えた場合に、短周期の変動を平準化することに向いているが、一方で、大容量で長期のエネルギー貯蔵を想定した場合、たとえエネルギー変換効率の観点で劣っていたとしても、水素およびその他のエネルギーキャリアの状態で貯蔵・輸送する方が経済的合理性を持つと考えられている。
本セミナーでは、水素に焦点を当て、その利用技術の意義、水素ガス以外の貯蔵輸送形態であるエネルギーキャリアの特徴と開発動向、また、水素の製像技術とそのコストについて紹介したい。また、低コスト水素製造を可能にする方法の一つとして、我々のグループで取り組んでいる熱化学水素製造技術についても紹介したい。
- 温室効果ガス100%排出削減に向けて
- 水素利用技術の意義
- 二次電池と水素,蓄エネの効率
- 水素燃料電池自動車
- 水素発電
- エネルギーキャリアとその動向
- 液体水素
- アンモニア
- メチルシクロヘキサン
- メタン
- その他のエネルギーキャリア
- 水素製造技術とそのコスト
- 光触媒
- 電解水素 (OPEXとCAPEX)
- 熱化学水素
- 熱化学水素製造技術
- 蓄熱技術と集熱技術
- 二段階水熱分解
- ISプロセス
- ナトリウムレドックスサイクル
- まとめ
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