本セミナーでは、無機系・高分子系、双方の種類の全固体電池の開発動向と高性能化技術を徹底的に解説いたします。
(2012年1月24日 11:00~12:30)
大型のリチウムイオン電池の場合、電池の安全性確保が非常に重要となる。 しかし、有機電解液を使用している現在の電池の安全性は高いということはできない。 有機電解液は可燃性であり蒸気圧も高いので、電解質をより安全なものに変えていくことが求められている。 本講座では、電解液に替わる固体の電解質を用いた電池に関する状況について述べる。 特に電気自動車などで要求される大型電池に用いた場合の意義やどのようにして電池を作製するのかについて解説する。
(2012年1月24日 13:20~14:50)
エコカーの普及に伴い、高エネルギー密度二次電池の重要性が高まっている。 その安全性や信頼性を飛躍的に向上させるには、蓄電池の全固体化が有効であることが広く認識されている。 ここでは、硫化物系高リチウムイオン伝導ガラスセラミックスを電解質として用いた全固体リチウム二次電池について紹介し、その電池の高出力化、高容量化について展望する。
(2012年1月24日 15:00~16:30)
電気自動車の車載電源としてリチウムイオン電池が注目されているが、実現のためには既存電池に対して安全性と容量・出力の格段の向上が求められている。固体電解質を採用した全固体電池は、安全性の担保と高容量化を同時に実現すると期待されているが、低いイオン導電性が高出力化を阻んでいる。また、全固体電池の電極|電解質界面の設計も必要と認識されている。その点で、ポリマー電解質を用いた全固体型リチウムポリマー電池は、電極と電解質の界面接着性が良好であるため、実現にもっとも近い全固体型電池と考えることができる。 本講演では、汎用ポリマー電池を使った全固体電池の特性評価結果を中心に、界面現象の特徴を説明する予定である。