第1部 車内温熱快適性評価のための人体熱生理モデルの解説
(2021年4月23日 10:30〜12:00)
従来、自動車の性能といえば走行に関わる性能のことであり、すなわちエンジン出力や空気抵抗、燃費などの向上が最重要課題であった。近年では、排出ガスに関する法規制が整備されており、環境性能に対する要求も高まっている。そこで各社より電気自動車の開発・普及促進が図られているが、それに伴って車内環境における乗員の温熱快適性の重要度が増している。その理由として、電気自動車の場合にはカーエアコンの熱源・動力源として走行用バッテリーのエネルギーを消費してしまうために、快適性確保のためにエアコンを使用すると、航続距離が著しく減少してしまうことが挙げられる。より少ないエネルギーで乗員の快適性を確保できるよう設計するためには、そもそも快適性を定量的に評価することができなければならない。そこで本講演では、温熱快適性の評価法について紹介する。
- 人体生理と温熱環境
- 心理評価法
- 生理評価法
- サーマルマネキンによる測定
- 人体熱生理モデルと数値解析
- 事例紹介
第2部 バイタルデータを用いた車室内の快適温調技術
(2021年4月23日 13:00〜14:30)
バイタルデータと温熱的快適感の相関について、脳波と心拍変動に加え,ヒトのゆらぎによる快適感の評価について、研究事例をご紹介します。また、最適な温調制御に向けた人体温熱生理モデルを用いた、エアコンを用いた空調と局所加熱を用いた温調の効果についても、研究事例を紹介します。
- バイタルデータと温熱的快適感の相関の検討
- 脳波による快適感の評価
- 心拍変動による快適感の評価
- ヒトのゆらぎと快適感
- バイタルセンシングによる空調制御
- 心拍変動データの取得
- 皮膚温と温冷感申告値の相関
- 最適な温調制御に向けた人体温熱生理モデルの開発
- 人体温熱生理モデルの開発
- 皮膚温を用いた快適な空調温度の検討
- 車室空間内を含めたシミュレーションモデルによる局所加熱技術の効果
- 車室空間を含めたシミュレーションモデル
- エアコンを用いた空調と局所加熱を用いた温調の効果
第3部 サーマルマネキンを用いた温熱環境の評価と車室内快適性評価手法の紹介
(2021年4月23日 14:45〜16:15)
車室内温熱環境の特異性を理解し、温度変動が大きくなおかつ瞬時に変化する環境における温冷感を把握するための評価手法の一例を紹介する。
- 車室内空調製品評価技術の重要性
- 車室内温熱環境評価
- 温冷感測定の定量値化
- 車室内温熱環境評価手法
- 温熱快適性の測定手法
- 温熱環境の評価手法の課題
- 車室内の温冷感と快適感の評価実施例
- 人体 (被験者) の温冷感および快適感評価手法の紹介
- 今後について
複数名同時受講割引について
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