嗅覚センサによるニオイの計測およびその評価と解析方法

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本セミナーでは、嗅覚センサに要求される要素を網羅した膜型表面応力センサ (MSS) を中心に、最先端のハードウェア (センサ素子+感応膜など) とソフトウェア (機械学習など) について、基本的な原理から、それらの要素を統合する総合的な研究開発まで、最新の成果や産学官連携体制と共に解説いたします。

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プログラム

五感のうち、最もデバイス化が遅れているのが「嗅覚」です。人工嗅覚の実現を難しくしている要因のひとつが、その測定対象である「ニオイ」の複雑さです。「ニオイ」とは、40万種類以上といわれる各成分が、任意の割合で数種から数千種混ざり合って形成されるものであり、さらにこれが時間的にも空間的にも絶えず揺らぎます。この捉えどころの無い「ニオイ」を測り、人間が理解できる情報に変換する嗅覚センサの実現は、最高難度の科学技術課題のひとつといえます。一方で、人間や犬を含む生物の鼻は、この離れ業をいとも簡単にやってのけます。  そこで本講演では、まず生物の鼻と人工の鼻 (嗅覚センサ) との違いについて紹介し、嗅覚センサを開発するために必要な技術要素を概観します。また、嗅覚センサの実現に向けて、過去40年近く世界中で行われてきた様々な取り組みについて紹介し、これらを踏まえて、これまで我々が行ってきた総合的な研究開発を紹介します。特に、嗅覚センサに要求される要素を網羅した膜型表面応力センサ (MSS) を軸に、最先端のハードウェア (センサ素子+感応膜など) とソフトウェア (機械学習など) について、それぞれの基本的な原理から、それらの要素を統合する研究開発までを解説します。また、嗅覚センサに関する世界最大の産学官連携の取り組みと、その最新情報についても併せて紹介します。

  1. はじめに
    1. 嗅覚センサの歴史と現状
    2. 生物の嗅覚と嗅覚センサの違い
    3. 嗅覚センサシステムの要素と相互関係および技術課題
  2. MSSと周辺技術の研究開発
    1. ナノメカニカルセンサについて
    2. カンチレバーからMSSに至る経緯の技術的解説
    3. MSSの動作原理と各部の役割について
    4. 感応膜の設計と各種被覆方法の可能性と課題
    5. MSSの応用例
  3. 産学官連携による最先端技術の垂直統合
    1. MSSアライアンスについて
    2. 新・MSSフォーラムのご案内
  4. 機械学習との融合
    1. ニオイの特定指標の定量推定
    2. 伝達関数比法によるフリーハンド測定
  5. 別のアプローチ
    1. 逆転の発想による「固体材料のパターン認識」
    2. 名刺でもできる質量分析「流体熱力学質量分析」
    3. 世界最高感度のガス分析の紹介
  6. まとめと今後の展望
    1. アプリケーションの分類
    2. 生体ガスによる非侵襲性医療診断の動向と可能性
    3. 嗅覚センサに関する技術的な考え方
    4. 将来展望と今後の課題

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