DC/DCコンバータ (スイッチング電源) は主な構成部品が数個~10数個の簡単な回路です。しかし、半導体素子のオン・オフに応じて電流径路が変化し、回路に成立する式も変わり、その動作は複雑です。このセミナーでは、半導体素子のオン・オフに応じて刻々と変化するDC/DCコンバータの動作を理論的に考察できる技術力を、演習を通じて身につけます。
DC/DCコンバータでは、リアクトルが中心的な役割を果たしており、リアクトルがかかわる動作の理解が不可欠です。また、絶縁型DC/DCコンバータでは変圧器の励磁インダクタンスと漏れインダクタンスが、回路の動作に大きな影響を与えます。このセミナーでは、リアクトルと変圧器のDC/DCコンバータでの特有の振る舞いを、演習を通じて詳しく学習します。
- 第1章 リアクトルの徹底理解
- DC/DCコンバータ (スイッチング電源) の基本動作と特徴
- リアクトルの性質
- リアクトルの基本特性
- リアクトルとコンデンサの対称性
- 昇圧チョッパの動作原理
- リアクトルによる昇圧のメカニズム
- 回路に固有の安定動作点
- 降圧チョッパでの演習
- 昇降圧チョッパでの演習
- 第2章 変圧器と励磁電流・励磁インダクタンスの徹底理解
- 変圧器の基礎
- 磁束の計算方法
- 小型化の原理
- 励磁電流・励磁インダクタンス
- 漏れインダクタンスと変圧器の等価回路
- DC/DCコンバータにおける励磁電流の振る舞い
- 1石フォワード方式DC/DCコンバータの動作に与える励磁電流の影響
- DC/DCコンバータにおける励磁電流の重要な特徴
- 第3章 DC/DCコンバータ入門
- チョッパ回路
- フォワード型DC/DCコンバータ
- ブリッジ型DC/DCコンバータ
- ソフトスイッチングの基本