本セミナーにおいては、量子コンピュータの基礎と最新研究開発動向について解説いたします。
また、商用化に向けた問題点や技術的課題、量子コンピュータビジネスの可能性について議論いたします。
最近、Googleと中国科学技術大学が、量子コンピュータを利用して量子超越性実証に成功したと発表を行いました。また、我が国において、内閣府は、量子技術イノベーション戦略を策定し、量子コンピュータ研究開発を重点化する方針を示しました。そのため、最近量子コンピュータに過剰なまでの大きな注目が集められています。量子コンピュータとは、量子力学原理を情報処理に積極的に利用したコンピュータのことです。量子コンピュータを用いると、因数分解、機械学習、量子化学計算等の特定の数学的問題を高速に解くことが可能となります。そのため、Google, Intel, IBM, Microsoft, Alibaba, TSMCといった国際的大企業やRigetti ComputingやIon Qなどのスタートアップが量子コンピュータ開発やビジネス展開に向けた取り組みを行っています。しかしながら、誤り耐性機能を搭載した実用的大規模量子コンピュータを実現するためには、少なくとも20〜30年以上の長い時間が必要であると考えられています。 本セミナーにおいては、量子コンピュータの基礎から最新研究開発動向まで非専門家向けに可能な限りわかりやすく解説を行います。また、Googleと中国の量子超越性実証、近未来に実現可能なノイジーな中規模量子コンピュータ (NISQ) などの最先端トピックスに加えて、実用化に向けた技術課題、ビジネス展開の可能性についても紹介を行います。