新型コロナウイルスの不活化メカニズムとその研究動向

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第1部. 新型コロナウイルスの基礎知識、生存性および不活化

(2021年4月8日 10:30〜12:00)

 2019年に出現し、全世界でパンデミックを引き起こしている新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) はコロナウイルス科に属する新しいウイルスである。本ウイルスは感染者の咳、唾液、呼気等を感染源として、飛沫感染、エアロゾル感染、接触感染により感染し、主に呼吸器で増殖し、死に至る場合もある。新型コロナウイルスの感染や流行拡大を防止するためには、マスク着用・手洗い等の個人の予防対策、換気、ソシャル・ディスタンスやヒトの移動制限等の対策が必要である。特に、接触感染を防止するためには、環境中のウイルスを不活化することも重要である。ウイルスは細菌等とは異なり環境中で増殖することはなく、経時的に不活化 (死滅) するが、その生存性は環境条件やウイルス量により異なる。  本講演では、新型コロナウイルスの基礎知識 (特徴、構造や増殖、不活化試験法等) および環境中での生存性や紫外線や消毒剤等の物理・化学的な作用による不活化について概説する。

  1. 新型コロナウイルスの基礎知識
    1. 新型コロナウイルスの特徴
    2. 新型コロナウイルスの構造
    3. 新型コロナウイルスの増殖
    4. 新型コロナウイルスの生存性および不活化の試験法
  2. 新型コロナウイルスの生存性・不活化
    1. 温度や湿度の影響
    2. 環境表面等での生存性の違い
    3. 臨床材料、環境中での生存性
    4. 紫外線、太陽光等による不活化
    5. 消毒剤による不活化
    6. その他の生存性、不活化に関する情報

第2部. 新型コロナウイルスの不活化に関する最近の知見

(2021年4月8日 13:00〜14:30)

 新型コロナウイルス (SARS coronavirus 2) の特徴および感染経路について学び、対象物に応じた消毒方法を考える。さらに。抗ウイルス効果が知られている様々素材の効果と不活化機序を簡単に概説し、新型コロナウイルス (SARS coronavirus 2) の不活化試験方法と注意点について解説する。

  1. 新型コロナウイルスの特徴
  2. 新型コロナウイルスの感染経路
  3. 不活化機序
  4. 不活化評価法
  5. 不活化化合物とその効果
    1. アルコール類
    2. 界面活性剤
    3. 陽イオン性界面活性剤
    4. 非イオン界面活性剤他
    5. 有機酸
    6. 次亜塩素酸
    7. 過酸化水素
    8. アルデヒド類他
    9. カテキン類
    10. 紫外線

第3部. 新型コロナウイルスへの界面活性剤の不活化作用

(2021年4月8日 14:45〜16:00)

 新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) は世界的に蔓延しており、これから冬になってインフルエンザウイルスの同時流行も懸念されている。感染防御のための手洗いなどに使用される界面活性剤は、表面にエンベロープを有する新型コロナウイルス、インフルエンザウイルスに有効であると言われている。自然素材無添加石けんの界面活性剤である脂肪酸塩は、合成系界面活性剤に比べて、抗ウイルス作用が格段に大きいことが明らかとなった。  本講座ではウイルスの基礎から、一般的な抗ウイルス作用から界面活性剤の抗ウイルス作用、我々が解明した界面活性剤によるウイルス不活化のメカニズムを分子レベルでの知見も踏まえて解説する。

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