口腔粘膜炎の治療、予防と新薬創出のための動物モデル作成

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
オンライン 開催

本セミナーでは、口腔粘膜炎について取り上げ、口腔粘膜炎の治療市場のグローバルトレンド、 発症機序を踏まえた治療・予防の実際、これから期待される口腔粘膜炎の治療 ・薬剤について詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部. がん治療における口腔粘膜炎の実際と、現在行われている対応

(2021年4月16日 10:30〜12:30)

 がん化学療法や頭頸部放射線療法において、口腔粘膜炎は発症頻度の高い有害事象の一つである。標準用量の化学療法を受ける患者の40%、造血幹細胞移植等に関連する高用量化学療法では患者の80%までに口腔粘膜炎を引き起こす。また、一部の分子標的薬剤 (mTOR阻害薬、EGFR-TKIなど) によっても、高頻度で口腔粘膜炎が発症する。  口腔粘膜炎は、1) 疼痛により患者のQOLを下げ、闘病意欲を減退させてしまう、2) 経口摂取を妨げ低栄養や脱水を惹起し全身状態を悪化させる、3) 骨髄抑制期の重大な感染リスク因子であり、潰瘍部の二次感染から全身感染症へ波及させる門戸となる、など局所の問題に止まらず全身的な合併症へ波及するリスクがあり、時にがん治療の大きな妨げとなる。  本セミナーでは、がん治療における口腔粘膜炎の概要、本邦で行われている、ガイドラインに沿った口腔粘膜炎の管理、予防・治療とこれから期待される口腔粘膜炎の治療について解説する。

  1. がん治療における口腔粘膜炎
    1. なぜ口腔粘膜炎の対応が必要なのか
  2. 口腔粘膜炎の対応 (予防・治療)
    1. 発症機序を踏まえた対応とは
    2. 各ガイドラインにおける口腔粘膜炎の基本戦略
    3. 臨床の現場での実際
  3. これから期待される口腔粘膜炎の対応
    1. 粘膜保護剤
    2. 半夏瀉心湯
    3. 味覚・食感を損ねない、新しい長時間作用型口内炎疼痛緩和薬
  4. 今後の課題

第2部. 口内炎治療市場のグローバルトレンド

(2021年4月16日 13:30〜14:30)

 一般的に口内に起きる炎症のことを口内炎と総称して呼びますが、原因は様々な可能性があり、関連する研究開発も進められています。私たちの生活でもよく知られた疾患ですが、重篤な病気に繋がっていることもあり、口内炎治療の市場は継続して成長していくと見られています。  本講演では、マーケット概観からタイプ別の市場分析、市場規模予測、競争環境分析を通じ、口内炎治療の最新トレンドについてご報告いたします。

  1. サマリー
    • 口内炎治療市場背景
    • 症状タイプ
    • 薬剤クラス
  2. 口内炎治療市場トレンド (タイプ別)
    • スプレー
    • ジェル
    • 口内洗浄液
    • トローチ
  3. 市場規模予測 (金額ベース)
    • タイプ別
    • 地域別
  4. 競争環境分析
  5. 結論

第3部. がん化学療法/放射線治療による口腔粘膜炎モデル動物の作製と活用

(2021年4月16日 14:45〜16:45)

 がん治療の副作用の一つである口腔粘膜炎はがん化学療法時の30~40%、頭頸部放射線療法時のほぼ全例に発症し、患者のQOLを著しく低下させる要因となっている。しかし、現在のところ有効な治療薬剤はなく、臨床では局所麻酔や鎮痛・抗炎症薬による対症療法が行われているに過ぎない。  本セミナーではがん治療に伴う口腔粘膜炎の病態と、その解明および治療薬の創出に必要な評価系 (動物モデル) を紹介する。

  1. がん治療と口腔粘膜炎
    1. がん治療の内訳
    2. 口腔粘膜炎を起こしやすい抗がん剤
    3. 放射線治療による口腔粘膜炎
    4. 口腔粘膜炎発症のメカニズム
  2. 口腔粘膜炎治療の現状
    1. 国際的ガイドライン
    2. 本邦における治療薬
    3. 病院・薬局製剤
  3. 動物モデルを用いた口腔粘膜炎治療薬の評価
    1. 動物モデルの種類とメリット・デメリット
    2. アフタ様口腔粘膜炎モデル (ハムスター)
    3. 抗がん剤誘発口腔粘膜炎モデル (ハムスター)
    4. 放射線誘発口腔粘膜炎モデル (マウス、ハムスター)
    5. 治療薬の応用とその評価

受講料

複数名同時受講割引について

アカデミック割引

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

ライブ配信セミナーについて