統計が苦手な人が信頼性の高い非臨床試験をデザインし、解析手法を選択するにはどうすればよいのか

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統計の書籍は数多く出版されているが、臨床分野の一部の統計書籍を除き、ある程度の数学的な素養が必要とされるものが多い。  本講座では、数式の使用を極力避け、薬効薬理試験や安全性試験を題材として使用し、ツールとして統計解析ソフトウェアを使うノウハウに主眼を置いた解説を行う。試験の計画段階から統計上の必要事項に留意し、妥当な解析手法を選択し、統計ソフトウェアの出力が正しく解釈できることを目指す。  また、仮説検定のみではなく、書籍が乏しい非線形回帰分析に関してもIC50値の算出を題材として用いて取り上げ、基礎的な事項をやさしく解説する。

  1. 非臨床試験におけるデータ可視化・グラフ作成の重要性
  2. 非臨床試験の統計解析を行う上での基礎的事項
    1. 探索試験と検証試験
    2. 母集団と標本の違い
    3. 測定値の分類の見極め
      • 連続尺度
      • 順序尺度
      • 名義尺度
    4. 正規分布とは
    5. 要約統計量の選択
      1. 平均値と中央値の使い分け
      2. 標準偏差SDと標準誤差SEMの使い分け
  3. 仮説検定の基礎
    1. 仮説検定は二者択一
      • αエラーとβエラーの問題
    2. 仮説検定の概略手順
    3. 両側検定と片側検定
    4. 検定前のデータの前処理
      • 対数変換
    5. 仮説検定の手法選択ガイド
      1. パラメトリック検定とノンパラメトリック検定の違い
        • 事例:t検定 (パラメトリック) とWilcoxon順位和検定 (ノンパラメトリック) を比較する
      2. 多重比較の必要性
        • 事例:複数の用量を設定した試験で多重性考慮はなぜ必要か
      3. 多重比較の各手法の特徴
        • Dunnett検定
        • Tukey検定
      4. 仮説の構造化
        • 試験内で複数の検定を実施する場合の留意点
    6. 統計ソフトウェアの結果帳票の解釈方法
  4. 試験のデザイン
    1. 実験計画法の基礎
    2. クロスオーバー試験
    3. 統計ソフトウェアを用いた例数設計の方法
    4. 試験計画書における解析方針事前記載の重要性
  5. 相関
  6. 回帰分析
    1. 直線回帰
      • 事例:検量線
    2. 非線形回帰
      • 事例:IC50算出に用いるSigmoid-Emaxモデル
      • 事例:薬物動態解析に用いる1コンパートメントモデル
    3. 回帰分析の留意点

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