深紫外LEDの開発、高出力化と殺菌への応用

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本セミナーでは、深紫外LED高出力化、デバイスの開発状況と不活性化メカニズムなどの殺菌応用技術を解説いたします。

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プログラム

第1部 UVC-LED高出力化の現状とロードマップ

(2020年12月18日 10:00〜14:45)

 ワット級の高出力化を実現する方法として、p-GaNコンタクト層反射フォトニック結晶による低駆動電圧化、LED素子の発光面積増大化、無機コーテイング膜付きパッケージへの実装による熱効率ドループ対策などに取り組んでいる。  そこで、光取り出し効率向上へ取り組んできた経緯と現在研究開発中の高出力化並びに高効率化の現状を紹介する。

  1. 市場背景
  2. UVC-LEDの現状
  3. 光取出し効率 (LEE) 改善開発経緯
  4. 反射型PhC-Flip-Chip-LEDの作成

第2部 高効率な深紫外LEDの開発に向けた高品質AlN作製と深紫外LEDを用いた殺菌の取組み

(2020年12月18日 15:00〜17:00)

 新型コロナウイルスの蔓延により、深紫外LEDを用いた殺菌技術への期待が非常に大きくなっています。DNAやタンパク質等の吸収波長帯に合わせたLEDの開発も行われ、細菌など不活化に関する研究も進んでいます。一方で、深紫外LEDを用いた殺菌では、装置コストに大きな課題が有り、低コストな作製、高効率化が実現の鍵となっています。三重大学では、スパッタ法によるAlN膜の堆積と高温アニールにより、サファイアを基板に用いたAlNテンプレート (下地基板) で、世界で最も高い結晶性 (転位密度107 cm-2) を実現しました。このAlNテンプレート上では、MOVPE法によるAlNのホモエピタキシャル膜の表面は、螺旋成分の転位が大幅に低減していることに由来して、乱れのない原子ステップ構造が形成されます。一方、一般的に用いられているMOVPE法では、高密度な貫通転位が発生し、その密度を109 cm-2以下に低減するためには、パルス法などのバッファ層を用いた場合でも2-3 μm以上の厚いAlN層が不可欠です。  講演では、スパッタ法AlNの高温アニールによる結晶性良化メカニズムを透過電子顕微鏡観察より明らかにし、AlGaN成長における課題と発光波長260 nm帯のLED試作結果についても述べます。

  1. 紫外線による不活化のメカニズム
  2. 大腸菌ファージの不活化
  3. 紫外線による殺菌応用への期待
  4. 用途別市場成長
  5. LED別の市場成長
  6. 深紫外LEDの基板比較
  7. AlGaNの転位密度と発光効率
  8. サファイア上AlNテンプレート上AlGaNの断面TEM観察
  9. アニール法によるサファイア上AlNテンプレート作製のメリット
  10. スパッタAlN膜を用いた深紫外LED作製過程
  11. Face to face 法によるAlN膜の高温アニール
  12. スパッタ法堆積AlNの構造
  13. AlN膜アニール前後におけるAFM像
  14. AlN膜アニール前後における透過電子顕微鏡による結晶良化のメカニズム
  15. 高温アニールに伴う歪み制御
  16. 高温アニールAlNテンプレートのクラック抑制と転位密度低減
  17. 高温アニールによるマクロ欠陥の発生
  18. アニール温度とAlNの結晶性
  19. スパッタ・アニールAlN上ホモエピの表面と結晶性
  20. 高温アニールしたスパッタAlNテンプレートの転位密度低減
  21. AlNテンプレートとホモエピ成長後AlNの表面モフォロジー
  22. TEM観察による貫通転位密度の算出
  23. “スパッタ+アニールAlN” の表面モフォロジーと螺旋成分を持つ転位密度の推定
  24. AlGaN成長に伴うスパッタ+アニールAlNテンプレートの課題
  25. スパッタ+アニールAlNテンプレート上AlGaN成長様式の模式図
  26. 表面モフォロジーの基板オフ角度依存性
  27. 結晶性の基板オフ角依存性
  28. 264nm発光LED作製、出力と外部量子効率評価

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