2011年12月19日
「化学プロセスの製造研究 / 工業化における経済性検討とコスト試算」
第1部 企業化のための経済性検討
(2011年12月19日 10:30~13:00)
企業化は研究開発にかけた膨大な資金を回収する作業である。儲けなくてはいけないので生産費はなるべく安くしたい。それには経済計算が必要である。
製品価格は合成ルートで決まる。製造研究はその最適化である。価格構成は、変動費と生産効率に関係する生産性がある。
ここでは、安くする為の製造研究法について論じる。
対象は医薬、農薬、電材、ファイン製品である。
- 企業化
- 販売価格の明示から始まる
- プロジェクトマネージャーの能力が必要
- 医農薬では10以上の部門が関連する
- スケジュールの価格もある (スケールアップトラブルは厳禁)
- 価格構成
- 変動費
- 生産性
- 変動費、生産性の計算は実験結果でなく最高を想定して計算
- プラント費の償却、間接費、本社費、研究費、登録関係費、その他
- 価格計算すると研究目標が設定される、収率、原料価格。
- 価格が合わないとルート探索のやり直し
- 製造研究の仕事
- できるだけ簡単なフローシートを作る (生産性の向上)
- フローシートの評価は製品価格 (技術レベル)
- フローシートをもらったら価格計算、目標価格と比べる
- スケールアップトラブルはスケジュール的に起こしてはいけない
- 実験方法がある
- 小さな実験
- スケールダウン法
- 恒温滴下反応
- 実験のスピードアップ
- 分析で結論など
- スケールアップ検討はラボ実験だけでできる
- できると言ったら必ずやる、他の部署に迷惑がかかる
- プラントコスト
- プラントはフローシート通り建設される
- 操作数の分だけ装置がいる (簡単なフローでないと高くなる)
- 化工屋がやるが製造研究と一緒にやるので、技術の相互理解、丸投げはダメ
- 主装置積算の4~5倍がプラント費
- 晶析
- できれば避けたい
- 蒸留、塩生成などで晶析を避ける
- 収率を良いと晶析はしなくとも良い
- 個体扱いはトラブルのもと、良い結晶を出す工夫
- 企業化では化学は大切な30%、他の70%は製造研究者のレベルアップにフィードバックされる
- 経済計算ができなと製造研究者とは言えない。計算からいろいろの情報が得られる。
第2部
化学プロセスにおけるコスト試算と事業採算性検討
(2011年12月19日 13:45~16:20)
まず、コスト構成 (変動費、固定費) と原価計算、事業採算性検討 (フィジビリティ・スタディ) の目的について概説する。
その後、事業採算性検討の計算方法、事業採算性検討の結果から投資意思決定プロセスについて延べる。
- コスト構成と原価計算
- コスト構成
- コストは1つではない
- 原価計算の目的
- プロジェクトにおけるコスト管理例
- コスト見積り
- 予算設定
- EVMとコスト予測
- 事業採算性検討のためのコスト試算
- 物質収支と変動費の推定
- 設備投資額の概算
- 多品種の場合の原価計算例
- 事業採算性検討と投資意思決定
- 事業採算性検討に必要なデータ
- 事業採算性検討で計算する値 (ROIなど)
- ディスカウント・キャッシュ・フロー法による計算
- リスク把握と感度分析
- リスクの考え方 (影響度×確率)
- 感度分析
- リスク対応策の考え方
- 投資判断
2011年12月20日「化学原料のコストダウン技術とその戦略」
(2011年12月20日 10:00~17:00)
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- 本セミナーの目的と目標
- コストダウンの出発点となるマインド
- 化学原料の購買の特徴
- 市況原料と副原料のコストダウン
- コストダウンへの心構え
- 適正価格の考え方
- 力を結集するための環境の整備 (コストダウン戦略)
- 価格交渉のロールプレイング・ゲーム (1)
- 効果を高めるためのコストダウン手法 (19種)
- 共通的な事項
- 手法の全体像
- 手法毎の考え方、注意点、事例
- 手法とコストダウン効果の関係
- 値下げ交渉のための心構え
- 価格交渉のロールプレイング・ゲーム (2)
- 成功率を高めるための実務修得コース
- 購買のためのコンピテンシー・ライブラリー
- 輸入価格の解析法
- 販売価格の推定法
- コストダウンの抽出
- 開発購買の事例
- 複数購買化の考え方
- 纏め