金属ガラス (アモルファス合金) は、高強度、低ヤング率、2%にも及ぶ大きな弾性限界ひずみなど、従来の結晶質金属材料では見られないユニークな機械的性質を持つ一方、超耐蝕性や電磁特性、超精密・ナノ微細成形特性などの性質を有しており、21世紀に最も期待される新金属材料です。
この合金が発見されてから僅か20年の現在、その実用化が本格的に始まろうとしています。
昨年は米国のベンチャー企業がアップル社と総括契約を結んだことでも話題となりましたが、本講演では、金属ガラスの可能性、とりわけ唯一ナノインプリントが可能な金属材料としての応用可能性、金属ガラス・プロジェクトでの製品開発の成功例と失敗例を紹介すると共に、金属ガラスで成功するビジネスモデルを提案します。
- 金属ガラスとは
- アモルファス合金と金属ガラス
- ガラス形成能と臨界冷却速度
- 金属ガラス合金の作り方
- 金属ガラスの1次加工法
- 金属ガラスの機械的性質
- 引張り/圧縮強度
- 疲労特性
- 破壊靭性
- 摩耗特性
- 金属ガラスの機能材料特性
- 耐蝕性
- 磁気的性質
- 粘性特性
- 金属ガラスの二次加工法
- 切削加工
- マイクロ成形加工
- マイクロ鋳造
- マイクロ射出成形
- 超塑性マイクロ加工
- ナノ成形加工
- 室温塑性加工
- 接合
- 金属ガラスの応用例と実用化のポイント
- 機械特性を生かした実用化例:
- スポーツ用具
- 各種センサー (荷重、圧力、流量計測)
- 機能材料特性を生かした実用化例:
- ハステロイ代替製品
- 表面コーティング (溶射)
- 電磁遮蔽
- 微細成形特性を生かした実用化例:
- 微小精密機器
- マイクロマシン
- 医用部品
- 電鋳金型の量産
- 極微細成形 (ナノインプリント) 特性を生かした実用化例
- 製品開発の成功例と失敗例、最新の開発事例と将来展望
- 日本企業の製品開発の事例と開発動向
- 米国、中国、韓国における製品開発事例、製品化の現状と動向
- 製品実用化の課題:
- 金属ガラスの実用化製品開発、製造のための装置、機器、合金
- 金属ガラスビジネスで成功するためのヒント