摩擦攪拌接合の高速化・基礎原理と各種材料への実用化展望

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本セミナーでは、既存の溶融溶接では不可能とされた接合体を創製するFSWの原理、高速化について解説いたします。

日時

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プログラム

第1部 摩擦攪拌接合の原理と特徴、実用化への課題と展望

(2011年12月20日 13:30~15:30)

豊橋技術科学大学 大学院 工学研究科 機械工学専攻 教授 工学博士
福本 昌宏 氏

 摩擦攪拌接合法は、既存の溶融溶接では不可能とされた異種金属材料間の健全な接合体創製を実現するブレークスルーをもたらした。本法のコンセプトを応用することで、金属材料の範囲を超え、金属/セラミックス、金属/高分子、セラミックス/高分子、金属/複合材料などの、工業用4大材料間のすべての組み合わせにおける接合体創製の可能性が期待される。  本セミナーでは摩擦攪拌援用異材接合技術の原理、現状、課題と将来への展望を述べる。

  1. 摩擦攪拌接合の基礎、特性、問題点
    1. 摩擦攪拌現象の基礎
    2. 摩擦攪拌現象に関わる基本因子
    3. 同種材料間の摩擦攪拌
    4. 異種材料間の摩擦攪拌問題
  2. 異種金属材料間摩擦攪拌における各種因子の影響
    1. ツールオフセットの影響
    2. ツール回転方向の影響
    3. ツール送り速度、回転速度の適正範囲
  3. 異種金属材料間摩擦攪拌継ぎ手の各種特性
    1. 界面反応相形成状況
    2. ガルバニック腐食特性
    3. 疲労強度特性
  4. 摩擦攪拌援用異材接合への各種展開
    1. 重ね継ぎ手創製への応用
    2. 金属/セラミックス間接合への応用
    3. 金属/高分子間接合への応用
  5. 技術の現状、課題と今後の展望
    1. 塑性流動の実像解明
    2. 界面接合に対する塑性流動の関与
    3. 今後の展望

第2部 鉄系摩擦攪拌接合の高速化とその継手特性評価

(2011年12月20日 15:45~17:15)

東急車輛製造(株) 技術開発室 開発企画部 課長 博士 (工学)
石川 武 氏

 摩擦攪拌接合は溶融溶接と比較して入熱が少ない固相接合であるために高品質な継手を得ることが可能である。  この特長を生かして融点の低い軽合金材料の接合では多くの実用化例がみられる。  一方、多くの溶接構造物は鉄鋼材料が使用されていて、鉄鋼材料への摩擦攪拌接合の適用は、高温での塑性変形抵抗が大きいため塑性流動が起こりづらく多くの入熱が必要となる。  このため、従来の溶接法よりも遅い速度でしか接合ができず、効果的な実用例が少ない。  しかしながら、鉄鋼材料への摩擦攪拌接合の実用化には生産性の向上となる高速化は重要である。  以上の状況から鉄系摩擦攪拌接合の高速化を目的として、接合ツールおよび裏当て板の素材に着目して接合性の検討をおこなった結果を紹介する。

  1. 鉄系摩擦攪拌接合の現状と課題
  2. 摩擦攪拌接合装置と接合ツールの開発
    1. 摩擦攪拌接合装置
    2. 接合ツール
  3. 鉄系材料の摩擦攪拌接合の高速化
    1. SUS304の接合
    2. SUS301L-DLTの接合
    3. SPCCの接合
  4. ステンレス鋼の摩擦攪拌接合継手の耐腐食性
  5. 今後の課題

会場

大田区産業プラザ PiO
144-0035 東京都 大田区 南蒲田1-20-20
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