拙著『Rで学ぶマルチレベルモデル入門編』と『Rで学ぶマルチレベルモデル実践編』の内容に沿って、マルチレベルモデルを学ぶための前提知識、基本的なモデルからやや発展的なモデルまでを説明します。
拙著はやや数式の多いページもありますが、文系学部での統計学の講義経験を活かし、①数式は最小限にとどめる、②講義では概念やモデルのエッセンスを伝えることに注力する、を考えた講義を行います。また、概念やモデルの話ばかりではなく、多くの事例を扱うことで、理解の促進を考えています。事例は、心理・教育・社会学分野の題材が中心になります。Rの演習は行いませんが、Rのスクリプトは示しますので、Rについての基本的な理解があるとベターです。
- マルチレベルモデルを学ぶための前提知識
- マルチレベルモデルで分析すると何が分かるか。
- マルチレベルモデルに特有のデータ形式
- 2段抽出データの性質
- マルチレベルモデルの重要概念
- 説明変数の中心化
- 集団平均の信頼性
- 観測値の独立性
- 級内相関係数
- 質疑
- ランダム切片モデル入門
- ランダム切片モデルで分析すると何が分かるか。
- 2つのランダム切片モデル
- Rによるランダム切片モデルの分析
- ランダム切片モデルの分析事例 (日本におけるコミュニティ問題の検討)
- 質疑
- ランダム傾きモデル入門
- ランダム傾きモデルで分析すると何が分かるか。
- 2つのランダム切片モデル
- 分散説明率と情報量規準によるモデル比較
- Rによるランダム傾きモデルの分析
- ランダム傾きモデルの分析事例 (学級規模の大小と学力の推移)
- 質疑
- 様々なモデル
- カテゴリカル変数が目的変数の場合のモデルと分析事例 (調査回答行動の分析)
- 縦断データを扱ったモデリングと分析事例 (従業員の愛着の変化)
- 質疑