第1部 自動車・産業プロセスにおける熱マネジメント対策と蓄熱技術
(2020年12月3日 10:30〜12:30)
電力を貯蔵するように、熱を効果的に貯蔵し、必要な時間・場所で、必要な温度や速度で熱を供給する熱マネジメント技術は、更なる低炭素化が必要とされる2020年以降では重要な技術となると思います。本講義では、自動車、産業プロセスにおける熱マネジメントの動向を概説するとともに、まだ社会実装可能なレベルまで到達していないものの、近年、基礎技術の面で進歩してきた化学蓄熱の開発実情や開発の要点を詳述します。
- 熱マネジメントに関わる技術的要請の外観
- 蓄熱の作動理論
- 蓄熱の種類と特徴
- 化学蓄熱の動作原理
- 国内外の開発動向
- 化学蓄熱の適用温度域と作動物質の選択
- 100℃未満を対象とする化学蓄熱物質
- 100℃以上を対象とする化学蓄熱物質
- 酸化/還元 (レドックス) 反応を用いる化学蓄熱物質
- 化学蓄熱物質・熱媒体の物性と装置
- 物質移動から見た装置構成の考え方
- 熱移動から見た装置構成の考え方
- 化学蓄熱の研究実例
- 水系化学蓄熱
- 非水系化学蓄熱
- レドックス系化学蓄熱
- 化学蓄熱の蓄熱量と出力
- 化学蓄熱の耐久性
- 反応材の耐久性
- 蓄熱器としての耐久性
- 化学蓄熱のシミュレーションと装置設計への応用
- シミュレーションモデル
- 実例と実用性
- まとめ
第2部 熱マネジメント技術による駆動系・燃費効率改善
(2020年12月3日 13:30〜16:30)
地球環境や資源保護の観点から、自動車燃費の改善が要望されています。自動車用ガソリンエンジンの熱効率は約40%で、残りは熱などとして捨てられています。エンジンだけの改良が、そろそろ限界に来ており、捨てられている損失を回収して使う必要が出てきています。
このセミナーでは、種々の規制や自動車のパワートレイン変遷を説明し、この変遷にともなう熱マネジメントの変化について解説します。さらに最近、増えつつある電気自動車やハイブリッド車の熱マネジメントについても説明します。またプラグインハイブリッド車や48ボルトハイブリッド車についても解説します。熱マネジメントとしては、排熱回収方式に加え、第一部と重ならない範囲で蓄熱・蓄冷についても説明し、冷却系や空調系の最新の技術動向についても解説します。熱マネジメントに関連する材料についても説明します。駆動用電池の温度管理については、いろいろな方式から理想的な方式まで説明します。最後に、現在注目を集めている自動車の自動運転にともなう熱マネジメント技術についても説明をおこない、将来、必要とされる技術への展望を詳細に解説します。
- 中国のNEV
- 自動車の燃費改善
- 規制とロードマップ
- 自動車の駆動源変遷
- エンジンの効率改善
- クリーン・ディーゼル
- ハイブリッド車の分類
- PHV,EV,FCV
- EVの普及
- CO2排出量比較
- EVの課題
- 電池の進展
- 48Vハイブリッドとは
- 駆動源変遷と冷却系の変化
- 駆動源変遷とエアコンの変化
- EV用・ハイブリッド車用エアコン
- 熱マネジメント
- エアコンの改善
- 自動運転
- 電池の温度管理
- 電池の温度管理と寿命
- 温度管理例
- 種々の方式
- 理想的な温度管理方式とは
- 熱負荷
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
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- 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
- 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
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