粘着テープにおける特性発現機構と製品設計のための特性評価法

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本セミナーでは、粘着理論について説明し、粘着剤の概略を解説します。また、粘着特性の評価方法について詳解するとともに、最近の粘着剤の高機能化について紹介します。

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粘着テープは使いやすさと特有の性能を有していることから広く使われている。そして近年、粘着テープが電子・工学分野に必要な性能を有していることが明らかになった。それに伴いユーザーも粘着テープを高性能で多機能な素材とみなすようになってきた。粘着テープメーカーは、この市場変化に対応して粘着テープに新たな機能を付与し、接着剤では置き換えることのできない独自の商品群を作り上げてきた。粘着テープメーカーが自らの努力により新たな市場を創造して行ったのである。今、まさに技術成長の真っ只中にいるのである。粘着テープ製造各社はその会社資源の多くを研究開発に振り向けている。研究開発者、特に若手技術者は粘着テープの基礎を正確に理解し、速やかに吸収すると共に、技術力を高め急成長分野に特有の熾烈な技術競争に勝ち抜く使命を負わされている。  本講座では、概論として、粘着テープの粘着力発現機能について述べる。そしてその機能を発現するための寄与因子についてまとめる。バルクと界面、特にバルクの挙動からみた粘着力発現の機構を明らかにする。次に、粘着剤特性の設計のための一助とし、粘着テープ開発のための各種評価法について述べる。競合他社品の設計思想を市販粘着テープから読み解くことは重要である。また顧客のニーズ (要求特性) を的確に数値化できる代用特性の開発も重要である。これらについて詳説する。

  1. 粘着テープ特性発現機構
    1. 粘着テープ概論
      • 接着と粘着
      • 粘着テープの特徴
      • 粘着製品の用途別分類
      • 高性能化と多機能化
    2. 粘着剤
      • ゴム系粘着剤
      • アクリル系粘着剤
      • シリコーン系粘着剤
      • 無溶剤化
      • 各粘着剤の選択基準
    3. 粘着強さ発現のメカニズム
      • Dry Adhesion … なぜ固体が接着するのか
      • 界面結合力はどれくらいか
      • その界面結合力を拡大するには … バルクの役割
      • 界面とバルク
      • 濡れの進行 (接着力上昇性)
    4. 剥離挙動
      • 糸曳き形態
      • 接着力の剥離速度依存性
      • 速度スペクトルの役割
  2. 粘着テープの特性評価法
    1. 粘着三要素
      • タック
      • 接着強さ (粘着力)
      • 保持力
    2. 実用特性評価法
      • 粘着剤溶液の粘度
      • 粘着剤のゲル分率
      • 粘着剤の応力 – 歪み曲線
      • 粘着剤の動的粘弾性
      • 応力緩和
      • 微速剪断
      • 端末浮き (耐反発性)
      • その他

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