量子コンピュータの基礎と研究開発への応用

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第1部 量子コンピュータ/量子インターネットの基礎と最新技術

(2020年11月17日 10:30〜14:15) ※途中お昼休憩を挟みます

 2020年現在、ゲート型量子コンピュータやアニーラのクラウド型サービスが複数展開されており、量子コンピュータ界隈は活況を呈しています。メディアには”スパコンの1億倍速い計算能力”や”絶対安全な量子暗号”といった言葉も散見されますが、どこまで本当なのでしょうか?本セミナーでは量子コンピュータを専門としていない方に最前線の状況を知っていただくため、質疑応答を含む対話型の講座を予定しています。  まずは、量子コンピュータ上で運用される量子アルゴリズムについて、“基礎の基礎”から一緒に学びます。次に、未来の大規模量子コンピュータの理想像とともに、量子コンピュータの現状と二十年先までの展望について、出来るだけ丁寧にお話します。最後に、中国やEUなどで建設が進む量子インターネットとは何か? 何故必要なのか? 日本の現状は? といった最先端の話題について解説します。

  1. 量子コンピュータ基礎の基礎
    1. 量子ビットと量子ゲート
    2. 古典ビットと量子ビット
    3. 量子もつれと重ね合わせ状態
    4. 量子回路の作り方
    5. 複数の量子ビットで出来ること
    6. 測定を加えた簡単な量子計算モデルを考える
  2. 量子コンピュータの能力と現状
    1. 量子計算はなぜ速い?
    2. 代表的な量子アルゴリズムについて
    3. 量子コンピュータは本当に1億倍速いの?
    4. 量子コンピュータの理想と現状
    5. 最近話題のNISQデバイス、量子体積 (QV) とは何ですか?
    6. 量子超越性が達成されたと聞きましたが・・
    7. 量子コンパイラなど最近の量子アプリケーション
    8. 耐故障万能量子コンピュータの作り方
    9. 2020年代の量子コンピュータと注目するべきニュース
    10. 2030年代の量子コンピュータとその後の展望
  3. 量子インターネット最前線
    1. 量子インターネットとは何か?
    2. なぜ量子情報を転送する必要があるのか
    3. 量子インターネットの作り方
    4. 量子中継器ネットワーク
    5. 量子中継器ネットワーク
    6. 2020年代の量子インターネット
    7. 世界の開発状況と日本の現状について
    8. 量子インターネットが直面する課題と最先端の話題

第2部 量子コンピュータの基礎と研究開発業務への活用方法

(2020年11月17日 14:30〜16:00)

 量子力学的ふるまいを計算原理として積極活用する量子コンピュータがそれなりに動作し始めてきた。従来のコンピュータでは原理的に実用的な時間では処理し切れないアルゴリズムを、量子コンピュータでは実用的な時間内に処理できる可能性があることで高い期待が寄せられている。  本講演では量子コンピュータの計算原理等の基礎を量子力学や計算機工学に精通していない研究者でも理解できるよう分かりやすく説明するとともに、研究開発業務においてどのように量子コンピュータと関わっていくべきかについて示唆を与える。

  1. 量子コンピュータの基礎
    1. 計算需要の増大とムーアの法則の終焉
    2. 量子コンピュータの発想の起源
    3. 量子チューリングマシン
    4. 量子アルゴリズムと量子加速
    5. 量子ビットと実現方法
    6. 従来コンピュータのアーキテクチャと量子コンピュータの状況
    7. 量子コンピュータの分類
    8. 汎用量子コンピュータの汎用性に関する考察
    9. 量子コンピュータの現状と課題
    10. デコヒーレンスと計算ステップの限界
  2. 量子コンピュータの利用と活用スキル
    1. フォルトトレラント量子コンピュータの動作の基礎
    2. NISQの動作の基礎
    3. 量子アニーリングの動作の基礎
    4. 量子コンピュータを動かしてみるには
  3. 量子コンピュータと研究開発業務
    1. 量子コンピュータを取り巻く研究と課題
    2. 各国の研究プロジェクト
    3. 量子コンピュータ関連の研究領域
    4. 量子コンピュータに直結する研究
    5. 量子コンピュータが活用できる研究
    6. 量子コンピュータ時代に必要となる技術の研究

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