AI (人工知能) による知財業務の効率化と導入、運用の仕方

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本セミナーでは、機械学習・自然言語処理を活用した大量の特許情報・技術文献の調査・分析手法を解説いたします。

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プログラム

第1部. AI技術を活用した知財業務の効率化と運用の仕方

(2020年10月22日 10:00〜11:30)

 知財業務(特に特許調査)にAI技術を活用した提案が2015年にされて以来、様々なツールが開発されてきた。他業界での成功事例をよそに、なかなか知財業務の効率化に結び付かないということで、近年は「幻滅期に入った」などと報道されるようにもなってきた。せっかく導入しても「しばらく使っていない」ツールになっていることもある。これは、AI技術に対する非常に高い期待と現実のギャップが大きいのではないかと思われる。当社はAI技術を活用した商品「Deskbee4」を開発し、主催する「知財AI活用研究会」や、他の研究会を含めのべ約200社にDeskbeeの試用結果について、様々な意見交換をさせていただいた。弊社「Deskbee4」を事例に期待と現実及び、弊社のそれに向けての取組みをご紹介する。

  1. 知財業務とAIツール
    1. AIツール紹介
    2. AI技術に対する各知財業務の適用評価例
  2. Deskbee紹介
    1. Deskbeeの仕組み
    2. Deskbeeを使用した知財業務例
  3. 知財AI活用研究会活動
    1. 知財AI活用研究会紹介
    2. 期待
    3. ギャップ
  4. Deskbeeの機能改善 (ギャップを埋める)
    1. 教師データの精緻化
    2. ゴミ特許群の品質向上
    3. 用語 (同意語、類義語) などの取扱い
  5. 視点を変えて
    1. AIを使わなくてもできること

第2部. 特許分析業務における人工知能の活用

(2020年10月22日 12:15〜13:45)

 特許分析業務は専門知識が必要であり、またその内容は非常に多岐にわたっている。近年の人工知能の発展に伴い、特許分析業務でも人工知能の活用が期待されるが、実際にはどのような業務にどの程度適用が可能なのだろうか。  本講演では、一般のテキストとは異なる特許文書固有の性質や業務の多様性について述べた後、特許分析全般にどのようなアプローチが可能かをデモを交えて紹介する。また、特許特有の事情が引き起こす困難な点を解説し、今後の可能性について論じる。

  1. 特許分析の難しさ
    1. 特許文書の特殊性
    2. 特許分析業務の多様性
  2. 特許文書のマイニング
  3. 重要特許の推定
    1. 特許の重要性についての既存スコアリング手法
    2. トレンド分析を用いた重要特許候補の抽出手法
  4. 特許文書からの情報抽出
    1. 発明の課題抽出
    2. 請求項の構造解析
    3. 請求項中の、新規性・進歩性のある個所の推定
  5. 特許文書における語彙の意味関係抽出
    1. 手がかり表現を利用した辞書構築
    2. 上位概念・下位概念候補抽出
  6. 類似特許検索
    1. 類似文書検索
    2. 要素技術の類似特許検索への適用
  7. 特許分析の今後の発展の可能性

第3部. AIを活用した保有特許の要・不要判断

(2020年10月22日 14:00〜15:30)

 知的財産関連業務におけるAI活用の事例として、世界中の公開特許の調査を効率化するためのシステム開発が国内外の特許調査会社が主導となって進められているものの、企業内の知的財産業務にAIを活用している事例は殆どない。Hondaは数万件ある知的財産の維持判断にAIを活用することで、知的財産部のスタッフが新たな領域に従事できるようにする取組みにチャレンジしており、本講演では、AI活用による権利維持判断の精度を高めるうえでの工夫を含め、この取組みの紹介を行う。

  1. AI活用権利維持判断概要
    1. 知財分野におけるAIの環境認識
    2. AI活用による知財業務効率化取組みの背景
    3. AI活用のコンセプト
    4. AI活用により得られる効果
  2. 特許評価スコアの有効性
    1. グローバルな特許価値評価 (PatentSight様のCompetitive Impact[CI値])
    2. 企業内における知財ポートフォリオ評価へのCI値適用の有用性
  3. AI支援業務概要
    1. 知財業務へのAI適用の親和性
    2. AIを業務に適用する際のポイント

第4部. 少人数知財部における 効率的な知財業務の進め方

(2020年10月22日 15:45〜17:15)

 近年、企業では、管理部門の生産性向上や働き方改革が求められ、知財部門においても業務の効率化を進める必要に迫られています。特に少人数知財部では、業務量が増大する中、いかに知財業務の効率化を図るかは切実な問題となっています。効率化手段としては、RPAやAI導入による知財管理業務の自動化、特許調査や明細書作成の簡便化等、情報システムツールの活用が検討されています。一方、社内関係部門や特許事務所等との役割分担や連携方法等の見直しも効率化に寄与し、更に知財業務の強化策にも繋がります。  本講演では、少人数知財部における効率的な知財業務の進め方として、RPAやAI等の新たな情報システムツールの活用方法及び社内関係部門や特許事務所等との役割分担や連携等について解説します。

  1. 社内関係部門との連携はどうあるべきか
    1. 研究・開発部門との役割分担と連携方法
    2. 事業部門との役割分担と連携方法
    3. 法務部門との役割分担と連携方法
    4. 経営層との連携、アピール
  2. 外部専門家の活用
    1. 特許事務所 (弁理士) との連携、活用方法
    2. 法律事務所 (弁護士) との連携、活用方法
    3. 知財調査会社の活用方法
  3. 知財業務の自動化
    1. 管理業務の自動化 ~RPAの活用~
    2. 特許調査や明細書作成の簡便化
      ~AIツールの活用の可能性~
  4. これからの知財人材の育成

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