リチウムイオン二次電池用セパレータの耐熱性向上とその評価

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プログラム

第1部 リチウムイオン電池の高性能化とセパレータのメルトダウン等による熱暴走、発火の関係

(2020年10月27日 10:30〜14:30)

 電池は、大型化するほど暴走による危険性が増すことが知られている。電池特性と安全性を両立するために、多様な活物質やバインダ、集電体、セパレータ、電解液などの研究開発が進展し、電池性能や安全性の飛躍的な向上が図られつつある。  本講は、各種のセパレータを用いて電池性能評価と電池安全性評価を行い、構成部材が電池の安全性に及ぼす影響について、多様な具体例を動画も交えて紹介する。また、電池の熱暴走メカニズムについて解析して、安全性の向上に向けての電池設計について紹介する。

  1. 現行リチウムイオン電池の特性と安全性
  2. 耐熱性セパレータの開発にむけて
  3. セラミックコート微多孔膜の開発
  4. 各種セパレータと負極バインダが及ぼす安全性
  5. 電解液とセパレータとの相性
  6. Si系負極とセパレータの多様性
  7. 不織布系セパレータの開発
  8. 高性能化と安全性の両立

第2部 ナノファイバー不織布を用いたリチウムイオン電池のセパレータの高性能化

(2020年10月27日 14:45〜16:15)

 現在、主なセパレータは乾式法と湿式法で作られているフィリム型であるがこれらのセパレータは孔の空隙率が低く (約40%) 、電解液の濡れ性が低く、また熱的安定性の低下という欠点がある。一方、不織布型のセパレーターは、低コスト、微孔構造になりやすい (空隙率約60~90%) ことから多孔フィルムの代替品として重視されている。その内、エレクトロスピニングは、静電気紡糸で極細ナノファイバーを作り出す技術で、様々な領域に応用されている。エレクトロスピニング技術を用いて、基材の上にナノファイバーを紡糸し、出来上がった複合材料は孔のサイズが小さく (数百ナノメートル) 、空隙率が高く (約80%) 、通気性が改善できるなどの特長を持つため、LIB用セパレーターとして検討されていることを紹介する。また、セパレータの現状として中国の動きを見てみる。  現在、講師は中国江西省人民政府の100人研究者として選ばれ多くの中国の関連企業の研究指導を行っている。さらに、結論としてこれからのセパレータのゴールを提案する。

  1. ナノファイバーとは?
    1. ナノファイバーの始まり
    2. ナノファイバーの現状
    3. ナノファイバーの未来
  2. 電池の現状と限界
  3. 世界のセパレータの動向
    1. 中国の現状と未来
    2. 近年のセパレータの研究動向
  4. ナノファイバー不織布を用いたセパレータの高性能化
    1. 試料作製
    2. フィリム型セパレータとの比較
    3. 評価
  5. これからセパレータの行く道
  6. 結論

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