量子ドット (QD) の材料設計、カドミウムフリー化、応用・評価

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第1部 量子ドット概況、最新動向

~基本的な物性と合成法および各種評価方法、光性向上と今後の展望~

(2020年10月29日 10:15~13:45) ※途中で昼食休憩を挟みます

 蛍光性のコロイド量子ドットは、4Kディスプレイとして実用化され、医療分野や太陽電池への応用も考えられている。本講座では、この研究の背景・歴史を説明し、基本的な物性とそれにかかわる粒成長メカニズムについて解説する。このような基本を押さえたうえで、量子ドット合成、ガラスマトリックスへの分散手法について解説する。  また、実用化の際に必ず直面する耐光性の評価法を説明する。量子ドットは、表面の割合が大きく、表面の僅かな欠陥で発光特性が変化する。この表面の状態を理解し、耐光性を上げるための各方策・指針を、最新の研究とも比較しながら、講師独自の見解を加えて解説する。

  1. 量子ドット研究の背景と経緯
    1. 量子ドット合成法の発展
    2. ドープされた量子ドットについて
  2. 基本的な物性と粒成長メカニズム
    1. 物理的、化学的性質 (量子サイズ効果など)
    2. エネルギー準位の計算方法
    3. 量子ドットのサイズと濃度の求め方
    4. 粒成長メカニズムと発光効率
  3. 量子ドットの合成法
    1. 親水性CdTe
    2. 親水散性ZnSeと光化学反応を利用したシェルの付加
    3. 疎水性InPと水相への転換
    4. 疎水性CdSeの各種合成法
  4. ガラスマトリックスへの各種分散法
    1. バルク体への分散
    2. 薄膜への分散およびファイバー形成
    3. 微小ガラスカプセル中への分散
  5. 評価方法
    1. 単一分子・分子検出法
    2. 発光効率 (量子収率) の計算法
    3. 耐光性の測定・評価法
  6. 耐光性向上の具体策
    1. ポリマーを用いる方法
    2. イオン結晶による閉じ込め
    3. アルミナ薄膜による被覆
    4. ガラスカプセル化とその優位性

第2部 カドミウムフリー量子ドットの開発動向と応用技術

(2020年10月29日 14:00〜15:15)

 CdSe量子ドットを搭載したディスプレイが既に市販されているが、Cdは高い毒性を有するため、安全な非Cd系量子ドットの開発が急務となっている。本講演では、カドミウムフリー量子ドットの合成、特性および応用技術について世界的な動向を含め、解説する。

  1. コロイダルCdSe量子ドット
    1. CdSe量子ドットの光学特性
    2. CdSe量子ドットの合成
    3. 応用と規制状況
    4. カドミウムフリー材料
  2. カドミウムフリー量子ドットの合成法とその特性
    1. III-V族半導体量子ドット
    2. I-III-VI2族半導体量子ドット
    3. II-VI族混晶量子ドット
    4. ペロブスカイト型量子ドット
    5. その他の量子ドット
  3. カドミウムフリー量子ドット蛍光体の応用
    1. 量子ドットを利用した素子開発
    2. 量子ドットの周辺技術と課題
  4. まとめ

第3部 量子ドットの合成とこれからの応用可能性

(2020年10月29日 15:30〜16:45)

 日本の医療現場で使用可能となった低温蒸気ホルムアルデヒド (LTSF) 滅菌について、その基礎・構造・原理について解説し、酸化エチレンガス (EOG) 滅菌の代替法として普及しつつある実態について解説する。

  1. 量子ドットとは
  2. 量子ドットの基本原理の概要
  3. 量子ドットの応用例
  4. 量子ドット太陽電池
  5. 量子ドットのバイオ、医学用途への応用
  6. 量子ドットLED
  7. 量子ドットの光学データへの応用
  8. 量子ドットのセキュリティーインクへの応用
  9. 量子ドットのフォトニック結晶への応用
  10. 量子ドットのインクジェットインクへの応用
  11. 量子ドットのディスプレイへの応用
  12. その他の応用
  13. 量子ドットの作り方
  14. 弊社での量子ドットの検討と今後

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