非水分散系における分散安定化技術と不良対策

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本セミナーでは、非水分散系について基礎から解説し、溶媒/樹脂・分散剤や表面修飾の選択基準、粒子の表面状態、スラリーの分散安定性の評価法、不良の原因と対策について詳解いたします。

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プログラム

微粒子複合材料の調製は、普通①材料物性の事前測定、②スラリーの中間評価、③製品の最終検査の順に行われます。①事前測定では、様々な材料物性を同じ土俵で評価できるパラメータ、すなわちSP値・HSP値、表面自由エネルギーおよび酸塩基特性を用いて、ぬれ性や分散剤/チキソ剤の溶解・吸着性などを調べ原料/添加剤の選択に活用します。②中間評価では、スラリーを調製しその分散安定性試験をもとに分散不良の原因を調べ、原料/添加剤の変更や粒子の表面修飾などの対策を講じます。③最終検査法は製品種類に依存します。

  1. はじめに: 非水分散系の特徴
    • 比誘電率
    • 表面張力
    • 粘度
    • 蒸発性など
  2. 材料物性の事前測定に必要なパラメータの求め方
    1. 溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の基礎と求め方
      1. 化合物 (溶媒、樹脂など) のSP値・HSP値の求め方
        • 原子団寄与法
        • 溶解法
        • インバースガスクロマトグラフィー (IGC) 法
      2. 粒子表面のSP値/HSP値の求め方
        • 多架遠心沈降法
        • IGC法
        • パルスNMR法
    2. 表面自由エネルギーの測定法
      1. 表面張力/界面張力と成分項の測定法
      2. 粒子の表面自由エネルギーと成分項の測定法
        • 接触角法
        • IGC法
      3. 粒子表面/分散剤の酸塩基性と測定法
        • IGC法
        • 等電点
        • 滴定法 (酸価とアミン価など)
  3. ぬれ性のコントロールおよび安定化作用における要点
    1. ぬれ性の基礎とwetting envelopeによる溶媒・樹脂の選択
    2. 非水分散系における静電反発作用とDLVO理論
    3. 高分子分散剤による立体反発作用と良溶媒の選択
    4. ポリマーブラシによるナノ粒子濃厚系の立体反発安定化
  4. スラリーの調製工程と分散安定性試験法
    1. スラリー調製工程
    2. フロック径法
      • 超音波スペクトロスコピー
      • パルスNMR法
      • グラインドゲージ
    3. 重力・遠心沈降法
    4. レオロジー法
      • 流動曲線
      • チキソ性
      • 動的粘弾性性
  5. 分散剤/チキソ剤の選択指針
    1. 高分子分散剤の働きと選択指針
      1. 分散剤構造 (ブロック、グラフト共重合体) と吸着形態
      2. 酸塩基性と酸塩基相互作用パラメータによる評価
    2. チキソ剤 (粘弾性調整剤) の働きと選択指針
  6. 粒子の表面修飾法と評価例
    1. 界面活性剤の働きと選択指針
      • 自己組織化膜
      • 単層吸着
      • 二層吸着膜
    2. カップリング法による表面修飾とその評価例
    3. グラフト法による表面修飾とその評価例
  7. 最終検査とまとめ

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