香りの評価と再現性の向上、VR応用

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本セミナーでは、香りの作用を統合的に評価する生理的、心理的な技術や手法を多数紹介し、香り評価に有効な自律神経活動 (瞳孔対光計測) および大脳の活動 (近赤外NIRSの計測) の計測機器による評価の紹介、実習を行います。

日時

開催予定

プログラム

第1部 匂いや香りを感じるメカニズム

(2020年10月5日 10:15〜12:15)

私たちの鼻の中には、環境中の様々な匂い分子を受け取るための匂いセンサ (嗅覚受容体) がある。私たちヒトはこの匂いセンサーを約400種類もっており、どのセンサーに匂い分子が結合したかという組み合わせによって、脳は匂いを認識している。近年、様々な生物のゲノム配列 (全遺伝情報) が解読されたことにより、それぞれの生物がどのような匂いセンサーの遺伝子をもっているかがわかってきた。 本講演では、匂いセンサーの遺伝子を解析することで見えてきた嗅覚の不思議についてお話しする。
  1. 匂いとは何か
  2. 匂いを感じるしくみ
  3. 匂いセンサー (嗅覚受容体) の遺伝子
  4. 匂いの感じ方と遺伝子の個人差
  5. 動物が感じる匂いの世界
  6. 嗅覚の進化

第2部 香りの有効性評価法と香り評価実験を行う際の課題

(2020年10月5日 13:00〜15:00)

  1. 香りの有効性評価法
    1. 生理学的な評価法1
      • 自律神経関連
      • 免疫関連
      • 温熱生理関連 等
    2. 生理学的な評価法2
      • 末梢循環関連
      • 大脳生理関連 等
    3. 心理学的な評価法
      • 気分
      • 心地良さ
      • 疲労感
      • ストレス意識 等
    4. 総合的な評価法
      • 睡眠に関する評価
      • 抗疲労評価
      • 抗ストレス評価 等
  2. 香りの評価法の課題
    1. 香り評価実験を行う際の課題1
      • 被験者選定
      • 提示方法
      • 揮散濃度
      • 嗜好性の有無 等
    2. 香り評価実験を行う際の課題2
      • 測定法の選択
      • データー解析 等
    3. 香り評価実験の組み立て方、実施方法、グローバル評価法

第3部 嗅覚ディスプレイの研究動向および嗅覚系人間拡張の可能性

(2020年10月5日 15:10〜16:40)

 バーチャルリアリティやその他の用途のために、これまでに開発された嗅覚ディスプレイについて、開発の変遷や最新動向を把握することができます。また、嗅覚の拡張という新しい取り組みに関してご説明します。

  1. 匂い提示の効果と目的
    • VRの臨場感向上
    • 宣伝の注目度向上など
  2. 既存の嗅覚ディスプレイの要素技術
    • 匂いの発生と提示
  3. 既存の嗅覚ディスプレイの紹介
    • Smelling Screenを含む
  4. 最近の展開
    • HMD用
    • ウェアラブル
  5. 嗅覚系人間拡張の取り組み
    • 虚濃縮と実濃縮による嗅覚感度の向上

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