第1部
分子標的薬の治療効果・副作用予測と個別化治療
(2012年2月16日 10:15~11:45)
がんの個別化治療の目的で用いられる分子標的治療薬の効果 (副作用) 、予測方法とがん治療の現況について。
- がんの個別化治療とは
- 分子標的治療薬とその特長
- 分子標的治療の臨床試験とエンドポイント&分子標的阻害剤のリスクベネフィット
- ドライビング変異とは
- 個別化の為のバイオマーカー
- シグナル伝達系とその阻害剤
- 血管新生阻害剤
- 分子標的阻害剤のリスクベネフィット
- 合成致死
- 分子標的阻害剤の耐性とその克服
第2部
分子標的治療薬の開発 (慢性骨髄性白血病治療薬の設計と開発)
(2012年2月16日 12:30~14:00)
- 慢性骨髄性白血病と標的分子
- 第一世代チロシンキナーゼ阻害薬の分子設計
- 第一世代チロシンキナーゼの臨床成績と応用
- 第二世代チロシンキナーゼの課題と分子設計
- 第二世代チロシンキナーゼの臨床成績と慢性骨髄性白血病治療方針に与える影響
- 今後の課題
第3部
分子標的薬の開発 (新規多発性硬化症治療薬の研究開発)
(2012年2月16日 14:10~15:40)
リン脂質メディエーターであるスフィンゴシン 1-リン酸 (S1P) の受容体を標的とした新しい多発性硬化症治療薬フィンゴリモド塩酸塩 (FTY720、イムセラ®) の発見の経緯、作用メカニズムと非臨床および臨床における薬理効果について概説する。
- フィンゴリモド塩酸塩 (FTY720) の発見の経緯
- FTY720の作用メカニズム:S1P酸受容体1型に対する機能的アンタゴニスト作用
- FTY720の多発性硬化症モデルにおける薬理効果
- FTY720の多発性硬化症における臨床成績
- 質疑応答・名刺交換
第4部
分子標的薬における併用療法
(2012年2月16日 15:50~17:20)
様々な分子標的薬、抗体、小分子のチロシンキナーゼ阻害剤が臨床応用されるにいたっている。
その有効性から、分子標的治療薬の併用療法に期待がもたれている。
分子標的薬の併用に対する期待は、奏効率奏効率の向上、無増悪生存期間の延長、全生存期間の改善だけでなく、薬剤耐性の克服を期待させる。
しかしながら併用によりかえって毒性を増強したり、効果を減弱させる場合も報告されている。
この項では分子標的薬剤の併用療法を考える上での鍵となるエビデンスとコンセプトを紹介する。
- 分子標的薬と殺細胞性化学療法薬の併用
- ベバジズマブと化学療法の併用
- セツキシマブとイリノテカンの併用
- トラスツマブと化学療法の併用
- 分子標的薬同士の併用
- 一次化学療法として
- VEGFを標的とする薬剤とEGFRを標的とする薬剤の併用
- 維持療法としての分子標的薬剤の併用
- EGFRを阻害するチロシンキナーゼ阻害薬とbevacizumabの併用
- 同じ標的に対する、抗体と小分子の併用の可能性