医療機関では、他の組織にはみられない特有の労務リスクがあります。宿日直に対する時間外・休日労働手当の問題などがその典型例といえますが、その他にも医師・看護師等専門職に対する懲戒・配置転換制限など、様々なリスクが潜んでいます。
これまでにも医療機関を対象として、社会保険労務士などにより一般的な労務管理の解説がなされてきましたが、必ずしも医療現場の実態に即したものばかりではありませんでした。今回は医療機関に関する法務を広く取り扱う弁護士の立場から、医療機関で実際に労務トラブルになるケースに焦点を当てて、労務リスクへ未然に対処する術をお伝えします。
セクハラ・パワハラや不当解雇、患者個人情報漏洩などによる責任までカバーされる賠償責任保険の紹介など、医療機関の労務リスク管理に必要な最新の情報を交えた必見の講座です。
- はじめに
- 採用時のリスク
- 医師紹介業者とのトラブル事例
- 問題職員の採用によるトラブルと対策
- 奨学金を受給した看護師の就業拒否等
- 賃金と労働時間のトラブル
- 宿日直と「名ばかり管理職」問題
- 医療機関に対する未払残業代請求の増加
(弁護士が広告で勤務医を誘因)
- 職員の不法行為によるリスク
- 職員のセクハラ・パワハラと医療機関の責任
- 職員の私的トラブルと医療機関の責任
- 労災と安全配慮義務
- 医師・研修医の過重労働によるリスク
- 職員のメンタルヘルスと医療機関の安全配慮義務
- 懲戒・解雇
- 問題職員への対処法
- 適法に解雇するための準備
- 退職時のトラブル事例と対策
- 雇い止めの際のトラブル
- 競業避止義務違反のトラブル
- 退職者による患者情報漏洩
- 医療機関の労務リスク・ヘッジ
- セクハラ・不当解雇・個人情報漏洩までカバーする賠償責任保険
- 弁護士・社労士との提携
- 今後の展望と対策
- 質疑応答・名刺交換