本セミナーでは、触覚・触感の基礎から解説し、独自の触感性や官能に訴える触感付与、官能評価の方法について詳解いたします。
(2012年1月23日 10:30~12:00)
触の錯覚という特異現象を中心として、現象から触感をデザインする方法について、触の錯覚デバイスや触感サンプルを具体的に示しつつ解説する。
まず、ヒトの触覚知覚・認識メカニズムを概説する。 次に、人がモノを触った時の物理特性、官能特性、そしてそれらの関係について講演する。 すなわち、人の触覚認識機構の解析、人工皮膚の開発と皮膚上塗布物のトライボロジ特性と触感の解析、紙の触り心地のモデル化について概説する。
(2012年1月23日 12:45~14:15)
(2012年1月23日 14:30~16:00)
視覚あるいは聴覚と同様に、触覚でもセンサあるいはディスプレイと言った優れた工業製品を生み出すことは、一つの大きな目標である。 ここで、できる限り元の触知覚現象に手を加えることなく、簡単な力学的作用で新たな付加価値を生み出すことに多くの関心が寄せられている。 特に、自動車内装部品などへの応用の期待が高い。 触覚応用のヒントは、研究室内のデザインされた実験環境よりも、身近な触覚の世界に隠れている。 特に、ものづくりの現場にヒントが多い。そこには、触知覚に関わる原理が隠れている。 触覚の本質は能動触である。皮膚、爪および機械受容器の構造には巧妙な触覚情報処理機構が仕組まれており、その特徴は力学で議論することができる。 重要なのは、既成概念を取り払い、一見不可能に思えるが実は可能であるかも知れないと信じることである。 本講演では、いくつかの事例を紹介する。