第1部 映像解析からの高精度、高速な心拍数計測技術
(2020年9月4日 10:30〜12:10)
心拍数は健康状態だけでなく、感情の状況などにも関連する。健康状態のモニターのために装着型の装置が広く使用されているが、装着物が不要で非接触で計測できれば多くの応用が期待できる。そこで、ビデオカメラによる顔の映像から心拍数を計測する方法の研究が進められている。
本講座では、映像からの心拍数計測の最近の研究を概観し、講演者らが開発している高精度、高速度な計測法について詳しく述べる。この方法では、ネット上の動画からでも心拍数計測が可能であり、例えば、ニュース映像からトランプ大統領が興奮して心拍数が上がって話をしているかどうかなども推定できる。本講座では、それも含め映像からの心拍数計測の応用として検討中の事例についても紹介する。
- 映像からの心拍数計測
- 研究動向
- 計測における問題点
- 皮膚の見え方のモデル
- 心拍数の推定法
- 剛体運動への対応
- 照明の時間変動のある中での血流に関連する信号の抽出
- 抽出した血流信号からの心拍数の推定
- 多数決による頑健な心拍数推定
- データベースを用いた実験
- 実環境での実験
- 高速化の検討
- 心拍数計測の応用
- ネット動画からの感情状況推定
- 映画視聴時の感情識別
- 認知症高齢者のための遠隔コミュニケーションシステム
第2部 ミリ波レーダーを用いた呼吸、心拍の非接触計測技術とその応用
(2020年9月4日 13:00〜14:40)
近年、レーダー技術の活用例は多用化してきている。特に、介護現場では、被介護者のプライバシーを保護しつつ介護する人の稼働量をいかに軽減するか、が重要な課題となっている。そこで、レーダーによる被介護者の生活挙動や、安静時の呼吸や心拍を非接触で計測し、その計測結果を通信回線を活用して、集中管理室まで転送することで介護者の稼働を軽減できると期待されている。今回、実際の介護現場において動作確認実験などを行ったのでこれらの内容を紹介する。
- はじめに
- FM-CWレーダーの動作原理
- FM-CWレーダーの基本特性
- シミュレーションによる距離特性および微小変位特性
- 実験による距離特性および微小変位特性
- レーダーによる人の挙動および呼吸・心拍計測への応用
- 生活挙動の計測例
- 呼吸および心拍の計測例
- 介護現場においてレーダー信号をWi-Fi回線を経緯して集中管理室まで転送した例の紹介
- おわりに
第3部 マイクロ波ドップラーセンサを用いた非接触心拍計測技術
(2020年9月4日 14:50〜16:30)
高齢化の進行により、心血管疾患の増加が予想されています。生体信号の計測によって心血管疾患を早期に発見することができれば、事故の防止や健康寿命の延伸につなげていくことができます。従来の計測技術では人体表面にセンサを直接接触させる必要がありましたが、本講演ではマイクロ波ドップラーセンサに着目し、実際の計測例を交えて非接触心拍計測技術を解説します。
- 生体信号計測の基礎
- 心拍変動とその応用
- 心臓の拍動
- 心拍変動
- 心拍変動の応用
- 心拍の計測技術
- 従来の計測技術
- 圧力・加速度センサ
- 容量結合型心電計
- 動画像
- マイクロ波ドップラーセンサ
- マイクロ波ドップラーセンサを用いた心拍計測
- 計測の原理と信号の特徴
- 時間周波数解析
- 誤差補正アルゴリズム
- 実験室内での実測例
- 車両内での実測例
- まとめと将来展望
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、
1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
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アカデミック割引
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学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。